マイクロスコープによる根管治療が保険適用されない理由は?

虫歯の根管治療に役立つマイクロスコープ。歯の見えない部分まで拡大して見ることができるマイクロスコープは精密な歯の治療をするためにとても役立つ道具です。多くの歯科医院では保険適用とならないマイクロスコープですが、「マイクロスコープを使った根管治療を保険適用で行なうことはできないのだろうか?」とお悩みの方も多いようです。

そこで本日は、マイクロスコープを使った根管治療と保険適用に関してのポイントを解説しましょう。マイクロスコープ治療と保険に関して正しく理解するために是非お役立てください。

  1. マイクロスコープとは?
  2. 保険適用するとコストバランスを取るのが難しい
  3. 保険での治療は時間がかけられないことも

1.マイクロスコープとは?

マイクロスコープとは、肉眼の20倍〜30倍程度の視野で治療を行うことができる歯科治療専用の顕微鏡です。マイクロスコープを使用することで、従来は歯科医の勘や経験によって手探りで行っていた根管治療が、しっかりと患部を確認しながら行うことができるようになりました。これにより、ミスの発生リスクが下がり、安全で確実な治療が可能となったのです。

また、マイクロスコープに映し出された映像を録画することもでき、治療の様子を確認しながら安心して治療を進めることができます。

2.保険適用するとコストバランスを取るのが難しい

マイクロスコープでの治療を希望すると自費治療を勧める歯科医院が多く、「保険適用でもう少し安く治療が受けられないのか」と考えている方もいらっしゃると思います。実はマイクロスコープ治療に保険を適用できないという決まりはありません。

しかしながら、マイクロスコープの使用については保険の点数が付かないため、保険適用ではマイクロスコープに掛かる設備費用を歯科医院側がすべて負担することになってしまいます。

特に、根管治療の成功率を大きく左右するラバーダムという器具が保険適用外であることが問題視されており、ラバーダムを使うと赤字になるために、保険適用での治療では省略しているところもあるといいます。

​そのため、保険適用での根管治療は、真面目に治療をすればするほど、歯科医院の経営が悪化してしまうというのが現状なのです。

3.保険での治療は時間がかけられないことも

根管治療は十分に時間をかけて根気よく治療を進めていく必要があります。しかし、保険適用で根管治療を行う場合、時間や材料などの制約があり、適切な治療を行うことができないこともあるのです。

また、先ほども説明した通り、保険適用での治療は歯科医院の利益がほとんどなく、利益を守るためには、一日にたくさんの患者を診察しなくてはなりません。そのため、1人あたりに十分な治療時間を確保できないという事も考えられます。「保険適用で治療が安く済む」と言われると良心的な歯科医院と思ってしまいがちですが、治療費だけで安易に選択するのは避けた方がよいでしょう。

まとめ

今回はマイクロスコープの保険適用についてご説明いたしました。マイクロスコープを使った根管治療は、制度の問題点やコスト面でのバランスから、保険適用で行なうのは難しいということがおわかりいただけたと思います。しっかりと確実な治療を行うためにも、ご自身の症状なども考慮して、担当の歯科医師とよく相談して治療方針を決めていくことが大切です

マイクロスコープを用いた精度の高い根管治療を提供