ラバーダム防湿を用いる目的は? 使用するメリットと共に解説!

「根管治療をする際は、ラバーダム防湿を行っている歯科医がおすすめ」と聞いたことはありませんか? ラバーダム防湿とは聞きなれない名前ですが、アメリカでは根管治療をする際に必ず使われる器具です。

今回は、ラバーダム防湿を用いる目的やメリットを紹介します。

  1. ラバーダム防湿の概要や使用目的
  2. ラバーダム防湿を利用するメリット
  3. ラバーダム防湿のデメリット
  4. ラバーダム防湿に関するよくある質問

この記事を読めば、ラバーダム防湿を用いるデメリットや注意点も分かるでしょう。根管治療を歯科医師にすすめられた人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.ラバーダム防湿の概要や使用目的

はじめに、ラバーダム防湿がどのような器具かということや、使用目的を紹介します。

1-1.ラバーダム防湿はゴム製のシートのこと

ラバーダム防湿とは歯科治療の際、使われるゴム製のシートです。口腔内に装着し、一部に穴をあけて治療する歯を露出させ、金属製の器具やデンタルフロスなどで動かないように固定して使用します。

1-2.ラバーダム防湿は感染予防のために用いる

ラバーダム防湿は、患部に唾液がつくのを防ぐために用います。唾液の中には無数の細菌が含まれており、患部に唾液がついた時点で細菌感染の可能性があるのです。ラバーダム防湿を用いれば、細菌感染のリスクを最小限に抑えることができます。

1-3.術野がはっきりとする

歯の治療は、細かい作業の連続です。特に、根管治療は顕微鏡を用いて行うことが推奨されています。ラバーダム防湿を用いれば、患部がはっきりと見えて作業しやすくなるでしょう。また、患部を手で固定する必要がなくなり、より治療に集中できるようになります。

1-4.周辺組織の保護

根管治療など複雑な治療は、治療中に薬剤を用います。ラバーダム防湿を用いれば、患部の周辺組織に薬剤が誤ってついてしまうこともありません。さらに、治療器具を患者が誤飲してしまうことも防げます。

1-5.ラバーダム防湿はアメリカでは常識

ラバーダム防湿はアメリカで1864年に誕生しました。アメリカをはじめとするヨーロッパ諸国では、90%以上の歯科医院で使用されています。しかし、日本ではまだまだ認知度が低く、使用している歯科医院は5%前後です。

2.ラバーダム防湿を利用するメリット

この項では、ラバーダム防湿を利用するメリットを紹介します。

2-1.細菌感染を防げる

ラバーダム防湿を利用する最も大きなメリットは細菌感染の予防です。歯の内部に細菌が入ると歯根が腫れたり痛みが出たりします。最悪の場合、抜歯しなければならないときもあるでしょう。また、根管治療のような歯の根っこまで器具を通す治療は、細菌感染が起こると失敗に終わります。実際、ラバーダム防湿を利用した場合、根管治療の成功率は90%以上にまで高まるのに対し、不使用だと60%台まで落ち込むことがわかっているのです。

2-2.治療に集中することで、施術中の事故を防ぐ

ラバーダム防湿を利用して術野を確保し、治療器具の誤飲などを防ぐことで、歯科医師は治療に専念できます。そうすれば、細かい治療も集中して行えますし、施術時間の短縮にもなるでしょう。

3.ラバーダム防湿のデメリット

この項では、ラバーダム防湿のデメリットを紹介します。

3-1.すべての人が使えるわけではない

ラバーダム防湿は、すべての人が使えるわけではありません。たとえば、まったく口呼吸ができなくなるので、鼻がつまっている人が使用するのは難しいでしょう。また、歯の状態やあごの形状によって使えない人もいます。さらに、口の中が乾くと強い不快感を覚える人も使用は難しいでしょう。

3-2.使用している歯科がまだまだ少ない

ラバーダム防湿を使用するのは、主に根管治療を行うときです。しかし、日本では健康保険の料金が安価なため、手間と費用がかかるラバーダム防湿の使用が敬遠されています。ですから、ラバーダム防湿を使用している歯医者を探すことに手間取ることも珍しくありません。

4.ラバーダム防湿に関するよくある質問

この項では、ラバーダム防湿に関する質問を紹介します。

Q.ラバーダム防湿を利用している歯科を探すにはどうしたらいいですか?
A.歯科医院のサイトなどを確認してみましょう。使用している場合は、その旨が記されています。

Q.ラバーダム防湿は子どもでも使用できるでしょうか?
A.可能ですが、鼻づまりで口呼吸ができない場合や、口を長時間開けていられない年齢は使用不可なこともあります。

Q.通常の虫歯治療では、ラバーダム防湿は使わなくても大丈夫ですか?
A.歯の表面、エナメル質を削るくらいならば用いなくても大丈夫でしょう。

Q.根管治療を行う場合、ラバーダム防湿を利用している歯科で受けたほうが安心ですか?
A.はい。成功率がぐんと上がるでしょう。

Q.ラバーダム防湿を利用して自由診療を行っている歯科医院はありますか?
A.はい。より高度な根管治療を行っている病院では、健康保険適応外の治療を行っていることもあります。

まとめ

今回は、ラバーダム防湿を利用するメリット・デメリットなどを紹介しました。ラバーダム防湿を利用すれば、根管治療のような複雑な治療をする場合の成功率がぐんとアップします。歯医者を選ぶ際の目安にしてください。

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