歯の神経を抜くデメリットは? 理由や治療を受ける際の注意点を紹介

「虫歯を治療するために歯の神経を抜いたほうがいい」と歯医者で提案されたことのある人は、多いと思います。虫歯が進行していると、神経を抜かないと治療ができないと説明されることもあるでしょう。しかし、歯の神経を抜くことにはデメリットもあります。「歯の神経を抜くのが、本当に正しいのか詳しい情報を知りたい」という人もいるでしょう。

そこで今回は、歯の神経を抜くデメリットについて紹介します。

  1. 歯の神経を抜く必要性やデメリット
  2. 歯の神経を抜く必要性が生じるケース
  3. 歯の神経を抜く治療法とトラブルについて
  4. 歯の神経を抜く治療でトラブルを予防する方法
  5. 歯の神経を抜くことに関するよくある質問

この記事を読めば、歯の神経を抜く治療をトラブルなく受ける方法も分かります。歯の神経を抜くかどうか迷っている人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.歯の神経を抜く必要性やデメリット

はじめに、歯の神経を抜く必要性やデメリットを紹介します。

1-1.歯の神経の役割

歯の神経には、象牙質への栄養供給・歯の知覚・歯の防御反応などの役割があります。つまり、歯の神経は「歯を生かし、痛みを感じさせることで歯を守る」ための存在です。

1-2.歯の神経を抜くデメリット

歯の神経を抜くと、歯は痛みを感じなくなります。そのため、虫歯の痛みも感じなくなるでしょう。その一方で、以下のような症状が現れるケースもあります。

  • 歯に栄養が行きわたらなくなるので、歯がもろくなる
  • 歯の象牙質に含まれるコラーゲンが変色し、黒っぽくなる
  • 歯の神経に取り残しがあった場合、歯根が腫れたり痛みが出たりする

特に、細菌におかされた歯の神経を取り残した場合、歯根膜炎を発症することもあるでしょう。

2.歯の神経を抜く必要性が生じるケース

この項では、歯の神経を抜くようにすすめられる可能性が高い症状を紹介します。

2-1.C3に進行した虫歯

虫歯は、放っておいて治ることがほとんどありません。エナメル質から象牙質、象牙質から歯髄(歯の神経)へと進行していきます。C3の虫歯は、歯髄が仮性露出した状態です。歯髄が炎症を起こし、激しい痛みを伴います。炎症を起こした歯髄を健康な状態に戻すのは難しく、放っておけば歯根まで虫歯菌が到達し、歯が抜けてしまうでしょう。そうならないために、歯の神経を抜いて歯を温存します。

2-2.歯の亀裂

歯に強い衝撃がかかって亀裂ができた場合、そこから細菌が入って歯髄が炎症を起こす可能性があります。それを防ぐため、歯の神経を取り除いて、歯の内部を清潔に保つ必要があるのです。

2-3.重度の知覚過敏

知覚過敏は、熱いものや冷たいものを食べたとき歯にしみる症状のことです。重度の知覚過敏になると、歯ブラシなどが接触しただけで激しい痛みを覚えることがあるでしょう。ほかの治療をしても症状の改善が見られない場合、歯の神経を抜く治療が行われることがあります。

3.歯の神経を抜く治療法とトラブルについて

この項では、歯の神経を抜く治療法とそれに関するトラブルが多い理由を紹介します。

3-1.歯の神経を抜く治療は手間がかかる作業

歯の神経を抜く治療は、以下の手順で行われます。

  • 歯を削って神経を露出させる
  • 歯髄腔内の髄質の神経を除去する
  • 根管内の神経を除去する
  • 神経を取り除いた根管を拡大する
  • 根管や歯髄腔内に薬剤をつめる

3-2.根管内の神経を取り除くのは難しい

歯髄腔の神経を取り除くのは、それほど難しい作業ではありません。しかし、根管内は細く、神経が複雑にめぐっています。これらをすべてキレイに取り除くのは大変手間がかかり技術も必要です。

3-3.根管内の神経は手探りで取り除かれることが多い

根管内の神経をキレイに取り除くには、歯科顕微鏡を使うことが望ましいとされています。また、細菌の感染防止にラバーダムを用いることも推奨されているのです。しかし、費用や時間の問題からラバーダムを用いず、手探りで治療をする歯医者も珍しくありません。その結果、歯根内部の神経が取りきれずに残ってしまうこともあります。

3-4.根管治療の再治療は成功率が低くなる

根管に痛みを覚えたり炎症が起きたりして再治療を行っても、歯を温存することが難しくなります。そのため、最初から丁寧な治療を行ったほうがトラブルが発症しにくくなるでしょう。

4.歯の神経を抜く治療でトラブルを予防する方法

歯の神経を抜く治療を受ける場合、以下のような歯科医院で治療を受けることが大切です。

  • 根管治療の実績が豊富な歯科医院
  • 歯科顕微鏡やラバーダムを用いている歯科医院

なお、これらの条件を満たしている歯科医院は、一部治療に健康保険が適応されないこともあります。しかし、神経をとっても歯を長く温存するには、丁寧で確実な治療をしてくれる病院を選ぶことが大切です。

5.歯の神経を抜くことに関するよくある質問

この項では、歯の神経を抜くことに関する質問を紹介します。

Q.歯の神経を抜かずに済むようにするには、どうしたらいいですか?
A.定期的に歯科検診を受け、虫歯や歯周病の早期発見に努めましょう。

Q.歯科顕微鏡を使っていない歯医者で歯の神経を抜くのは危険ですか?
A.危険ではありませんが、より完璧な治療を望むならば、歯科顕微鏡を用いて治療をしている歯医者に行きましょう。

Q.健康保険が利かない治療を受ける場合、どのくらいの治療費がかかりますか?
A.歯医者によって異なりますが、数万円~が目安です。

Q.歯の神経を抜かずに治療することはできますか?
A.歯の状態によって異なりますが、歯の神経を可能な限り抜かずに治療することを目標にしている歯科医院もあるので、探してみましょう。

Q.歯の神経を抜く治療にかかる時間はどのくらいですか?
A.歯医者によって異なりますが、数時間かかることもあります。

まとめ

今回は、歯の神経を抜くことのデメリットを中心に、その理由や神経を抜く治療を受ける際のトラブルを防ぐ方法を紹介しました。歯の神経を抜く治療を受ける場合は、実績が豊富で歯科顕微鏡を用いた治療をしている歯科医院を選びましょう。また、神経を抜かずに済むよう、虫歯の早期発見が大切です。そのためには、定期的に歯科医院で歯科検診を受けましょう。

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