知覚過敏の原因をチェック! 自分でできるケアや専門医の治療方法

冷たいジュースを飲んだり、甘いものを食べたりするとき、歯に鋭い痛みを感じるのは、もしかしたら知覚過敏症のせいかもしれません。知覚過敏は誰にでも起こり得る歯のトラブルで、放置するとどんどん悪化し、歯ぐきが後退してしまう恐れがあるのです。早めに治療を始めれば改善でき、治療費もそこまでかかりません。

本記事では、知覚過敏の原因や対処法などについて解説します。

  1. 知覚過敏症とはどんな病気?
  2. 知覚過敏症の主な原因とメカニズム
  3. 知覚過敏症のセルフケアと予防方法
  4. 知覚過敏症の治療法を解説!
  5. 知覚過敏症に関してよくある質問

この記事を読むことで、知覚過敏症の原因や治療法・セルフケアなどが分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。

1.知覚過敏症とはどんな病気?

最初に、知覚過敏症がどのような病気なのか基本情報をチェックしておきましょう。

1-1.主な症状は「歯がしみる」

知覚過敏の症状でよくあるのは、歯がしみることです。冷たい飲み物や食べ物を口に入れた瞬間、歯に鋭い痛みが走ったことはないでしょうか。何かものを口にするときだけでなく、風にあたったときなども一瞬、歯がしみたように感じるはずです。一過性の痛みであっても、たびたび起こると思うように食べられなくなったり、大きな声で笑ったりできなくなるでしょう。歯がしみる症状が長く続く場合は、知覚過敏症になっている可能性が高めです。

1-2.初期は冷たいものにだけ反応する

知覚過敏症の初期段階では、冷たいものだけに反応する点が特徴です。普段は何ともありませんが、冷たいものを飲んだり食べたりするときだけに一過性の痛みが起こります。一時的なものなので虫歯のように痛みが持続せず、「たまたま」だとそのまま放置しがちです。しかし、症状が進行すると、温かいものを食べたり飲んだりしたときも歯がしみるようになります。

1-3.知覚過敏に悩む人が増えている

加齢による歯ぐきの後退や劣化によって知覚過敏が起きやすくなりますが、近年は食文化の影響もあり、若い年代の人でも知覚過敏症に悩むケースが増えました。「歯がしみる」という症状は、日本人の約3人に1人が経験していると言われるほどで、歯科医における患者数も増加傾向にあります。知覚過敏は誰にでも起こり得る症状と言えるでしょう。

1-4.放置すると歯が抜ける危険性も

知覚過敏をあまく見ていると、どんどん症状がひどくなり、最終的には自分の歯が抜けてしまうことになりかねません。歯を磨くときに痛みがあるため、口腔ケアが疎かになり虫歯や歯周病になってしまう危険性があります。治療が遅れれば遅れるほど、歯の神経を取ったり、抜歯することになったりと選択肢がなくなるのです。自分の歯を守るためにも、知覚過敏だと感じたら早めに受診し治療を受けることをおすすめします。

知覚過敏は歯に冷たいものが代表的な症状なんですね。
はい。症状が進むと歯が抜けてしまう可能性もあります。

2.知覚過敏症の主な原因とメカニズム

それでは、知覚過敏症の主な原因とメカニズムについて詳しく説明します。

2-1.痛みを感じるのは象牙質

歯がしみたり痛みを感じたりするのは、歯の根の部分にある象牙質です。通常、象牙質は歯の表面をおおっているエナメル質で隠れているので痛みを感じることはありません。極端に冷たいものはエナメル質の上からでも内部の象牙質に伝わり痛みを感じることもあります。けれども、さまざまな原因が絡み合い象牙質が露出すると、冷たいものでなくても刺激が神経に伝達されやすくなり、知覚過敏で感じる痛みを伴うようになるのです。

2-2.エナメル質の喪失で象牙質が露出する

痛みを感じるのは象牙質がむき出しになっていることが原因ですが、通常は露出していない部分がむき出しになっているのはエナメル質が喪失しているからです。歯の最表層にあるのがエナメル質で、削っても痛みを感じることはありません。象牙質はエナメル質の内層にありますが、何かしらの原因でエナメル質が失われると象牙質が露出することになります。では、どのような原因がエナメル質の喪失につながるのでしょうか。次の項目で詳しく解説します。

2-3.食生活の乱れでエナメル質が溶ける

昔よりも食文化が変化し、ジャンクフードや炭酸飲料など歯の健康にはあまり良くないものが増えてきました。食べ物や飲み物をすべて変えるのは難しいのですが、食生活の乱れはエナメル質を溶かし象牙質がむき出しになる原因となります。たとえば、毎日炭酸飲料ばかり飲んだり、酸っぱい食べ物や甘いものばかり食べたりすると簡単に溶けてしまうのです。象牙質はエナメル質よりもやわらかく、弱い酸でも溶けやすい特徴があります。

2-4.間違ったブラッシングの方法

正しいと思っていたブラッシングが、実はエナメル質を傷つけることになっているかもしれません。ブラッシングの力が強すぎると、歯に大きな負担がかかりエナメル質が傷つくのです。どんどん削られていき、最終的には象牙質が露出してしまいます。また、歯磨き粉のつけすぎもエナメル質を失う原因の1つです。歯磨き粉には研磨剤が配合されているため、毎日過剰の量でゴシゴシ磨くとますます歯が削られることになります。

2-5.加齢による歯肉の後退

象牙質がむき出しになるのは、加齢による歯肉の後退が原因になっているケースもあります。歯肉の位置は加齢とともに少しずつ下がるものです。どんどん歯肉が後退すると、根っこの部分にある象牙質がむき出しの状態になります。加齢による歯肉の後退は完全に止めることができないので、いかに遅らせることができるのかが勝負です。

2-6.歯ぎしりと噛み合わせの悪さ

歯ぎしりや噛み合わせの悪さも、エナメル質が傷つき削れてしまう原因の1つとなります。眠っているとき、自然と歯ぎしりをしてしまい無自覚のまま知覚過敏になる方も多いのです。また、歯ぎしりは歯周病の原因になることもあります。歯の噛み合わせが悪い方は、一部の歯に大きな力が加わり、その歯だけエナメル質を失い知覚過敏になるでしょう。

2-7.歯のホワイトニングで使用する薬剤

白く輝く歯にするためにホワイトニングを利用する方が増えていますが、実は、このホワイトニングに含まれている薬剤によって知覚過敏症を引き起こす可能性があります。ホワイトニング治療が終われば症状も治まる点が特徴です。治療が終わっても知覚過敏が続く場合は、別の原因が関係している可能性があるでしょう。

知覚過敏の原因はいろいろあるんですね。
はい。加齢とともに知覚過敏を発症しやすくなります。

3.知覚過敏症のセルフケアと予防方法

自分でできる知覚過敏症のケアと予防方法を紹介します。

3-1.正しいブラッシングを心がける

まずは、ブラッシングで以下のポイントに気をつけることが大切です。

  • 力を入れすぎないようにする
  • 歯ブラシを大きく動かさない
  • 歯肉が後退しているときは、歯の根元付近のプラークを丁寧に除去する

基本的に、ブラッシングは力強く磨く必要はありません。軽く歯に当てるような感覚で1本1本ずらしながら丁寧に磨きましょう。歯ブラシを大きく動かすと食べカスやプラークが残ったままになってしまうので要注意です。また、歯肉が後退しているときは歯ブラシを当てると痛みを感じることがあるため、デンタルフロスなどでやさしくプラークを除去してください。

3-2.知覚過敏予防の歯磨き剤を使う

歯磨き粉を知覚過敏予防専用のタイプに変えるのも方法の1つです。知覚過敏予防専用の歯磨き剤には、露出した象牙細管の入り口をふさぐ成分が含まれています。乳酸アルミニウムや硝酸カリウムが含まれているタイプの歯磨き剤を利用しましょう。使い続けることで少しずつ症状がやわらぎ、知覚過敏の防止につながります。

3-3.バランスの取れた食生活に変える

前述したように、食生活の乱れが知覚過敏を引き起こすきっかけになるので、なるべく栄養バランスの取れた食生活に改善してください。炭酸飲料を控えたり、甘いものばかりではなく野菜も適度に取ったりと意識を高めましょう。バランスの取れた食生活は、知覚過敏の予防だけでなく、口腔内の環境も整えることができます。

正しいブラッシングが知覚過敏を予防するんですね。
はい。また、歯みがきを知覚過敏を予防するものに変えるのも効果的です。

4.知覚過敏症の治療法を解説!

歯科医で行う知覚過敏症の治療法を紹介します。

4-1.激しい痛みが続く場合は病院へ

知覚過敏は一時的な痛みが特徴的ですが、頻繁に起きたり長く続いたりした場合はなるべく早めに受診してください。そのまま放置しておくと、歯ブラシがちょっとあたっただけでも鋭い痛みを感じるようになり、日常生活に大きな支障が出てしまいます。早いうちから受診し治療を受けたほうが、改善するのもあっという間です。「歯ぐきが後退してきた」「歯磨きをすると血が出る」などの症状が見られたときも受診をおすすめします。

4-2.治療は進行具合で変わる

まずは口の中や歯の状態をレントゲンなどでチェックし、進行具合と状況を確認します。診察結果に合わせて、適切な方法で治療を行うことになるでしょう。初期の段階であれば、歯の神経の興奮を抑えるために、硝酸カリウムを使用し歯磨きを行います。象牙質が激しく露出した状態なら、内部の小さな穴を歯と同じ成分の物質で埋める治療を施すのです。ほかにも、露出部分を被膜でおおう方法もあります。

4-3.治療費は5,000円程度、治療期間は数週間

知覚過敏の治療費は、診察料込みで1回あたり5,000円程度です。ただし、この金額はあくまで目安なので、悪化したり歯肉が後退したりしている場合はもっと高額になる可能性があります。治療期間は数週間程度ですが、長引くと費用も高くなるのです。だからこそ、初期症状のうちに受診し治療を受ける必要があります。

4-4.歯医者選びのポイント

どの歯医者を受診すればいいのか分からないという方は、知覚過敏の治療に力を入れているかホームページをチェックしてください。さらに、知覚過敏だけでなく、虫歯や歯周病にも対応しているか・自分の歯を残すことを目的とした治療か・丁寧な対応をしてくれるかなども要チェックです。吉松歯科医院では、患者ひとりひとりの治療を丁寧に行うことをモットーとしています。ぜひ1度ご相談ください。

知覚過敏は歯医者で治療できるんですね。
はい、冷たいものを飲んだり食べたりするたびに歯が痛む場合は、念のために歯医者を受診しましょう。

5.知覚過敏症に関してよくある質問

知覚過敏症に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.子どもも知覚過敏になる?
A.子どもは乳歯から大人の歯に生え変わる際、噛み合わせが悪くなります。その結果、エナメル質が傷つき削れ、知覚過敏を発症する可能性があるのです。知覚過敏にならないようにするためには、大人が正しいブラッシングを教えてあげる必要があります。成長中の歯はエナメル質が弱いので、丁寧かつやさしく磨いてあげることが大切です。

Q.自然に治るケースはあるの?
A.軽度の知覚過敏症であれば、時間の経過とともに自然と治るケースがあります。ただし、すべての人が自然と治るわけではないため、象牙質が露出する前に予防をきちんと行うことが大切です。少しでも知覚過敏だと感じたときは、歯科医に診てもらいましょう。

Q.親知らずも原因になるのは本当?
A.親知らずの周りは歯ブラシが届きにくいため、プラークがたまりやすく歯肉が腫れたり痛みが出たりすることがあります。そこから歯肉が下がり、知覚過敏を引き起こすきっかけとなるのです。親知らずが生えている方は、抜歯するまで丁寧に磨いてください。

Q.保険は適用できるの?
A.知覚過敏の治療は、基本的に国民健康保険や社会保険などが使えます。けれども、レーザー治療で症状を緩和する場合は、保険適応外になることもあるので気をつけてください。心配な方は、治療前に保険が適用できるか確認するといいでしょう。

Q.歯の神経を取らなければならないケースは?
A.熱いものがいつもしみる・数秒にわたってズーンとしみる・何もしない状態でもズキズキと痛むなどの症状は、歯の神経を取らなければならない可能性があります。

まとめ

知覚過敏症は、歯の表面をおおっているエナメル質が溶け、内側にある組織「象牙質」がむき出しになることで起こる症状です。冷たい飲み物を飲んだり、甘いものを食べたりすると鋭い痛みが走ります。原因は、誤った口腔ケアや歯磨きのしすぎ・歯ぎしり・虫歯・歯周病などさまざまです。まずは検査をして、原因を突き止める必要があります。早めに治療を行えば症状もやわらぎますが、遅れるほど治療期間が長くなり、費用も高くなってしまうでしょう。自分の歯を守るためにも、早めに歯医者を受診してください。

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