歯が抜ける原因は虫歯だけではない? 歯が抜けた後の対処方法と共に解説

「年を取ると歯が抜けやすくなる」「虫歯でもないのに、歯が抜けてしまった」という話を聞いたことのある人はいませんか? 「年を取ると虫歯になりやすいのだろうか」と思う人もいるでしょう。しかし、歯が抜ける原因は虫歯だけではありません。歯周病や外傷など、虫歯以外の原因で歯が抜けることもあります。
今回は、歯が抜ける原因や歯が抜けた後の対処方法を解説しましょう。

  1. 歯が抜ける原因
  2. 歯が抜けるとどうなるのか?
  3. 歯周病について
  4. 歯が抜けたときの対処方法
  5. 歯周病や虫歯の予防方法
  6. 歯が抜けることに関するよくある質問

この記事を読めば、歯が抜けるのを防ぐ方法もよく分かります。虫歯予防に力を入れている人や、歯が抜けてしまって困っている人はぜひ読んでみてくださいね。

1.歯が抜ける原因

はじめに、歯が抜ける原因の代表的なものを紹介します。虫歯以外にどのような原因があるのでしょうか?

1-1.虫歯

虫歯は、食べかすや歯垢(しこう)の中で繁殖した細菌が歯を溶かしていく病気です。虫歯が進行すると歯の根元付近まで溶かされてしまい、抜歯するしかなくなります。虫歯は自然治癒することはないので、抜歯を防ぐには早期治療が大切です。

1-2.歯周病

歯周病は歯槽膿漏(しそうのうろう)とも呼ばれ、歯垢や食べかすの中で繁殖した細菌が、歯を支える歯茎に炎症を起こす病気です。30代以降の人の70%以上が歯周病にかかっていると言われています。歯周病が進行すると歯の土台となる骨まで溶けて、歯が抜けてしまうのです。40代以降に歯が抜ける原因の1位が歯周病と言われています。

1-3.外傷

歯に強い衝撃を受けると、歯が折れたり抜けたりします。また、歯は無事でも歯の根元である歯根(しこん)がダメージを受けると歯が抜けてしまうこともあるでしょう。

2.歯が抜けるとどうなるのか?

歯が抜けた場所をそのままにしておくと、以下のようなことが起こります。

  • 歯が抜けた場所に両隣の歯がよってきて傾き、歯列が歪(ゆが)む
  • 抜けた歯とかみ合っていた歯が伸びてきて、かみ合わせが悪くなる
  • かみ合わせが悪くなることにより肩こりがひどくなったり、顎関節症になったりするリスクが上がる
  • 頬がこける、あごがたるむなど容貌が変化する
  • よくかまなくなることにより、胃腸に負担がかかる
  • 発音が不明瞭になる

高齢者の発音が不明瞭になるのは、抜歯による影響が大きいのです。ですから、歯が抜けた後を放っておいてはいけません。すぐに差し歯や入れ歯・ブリッジ・インプラントなどで失った歯を補うことが大切です。

3.歯周病について

この項では、歯が抜ける原因第1位である歯周病の症状や危険性について解説します。

3-1.歯周病は進行するまで自覚症状がない

歯周病は、歯肉に炎症が起きるところかから始まります。この時点では、歯肉が腫れたり強い刺激を与えると出血が起きたりするくらいで、強い痛みはありません。しかし、歯周病が進行すると歯槽骨(しそうこつ)といって歯を支える骨も溶けだしてしまい、歯が自然と抜けてしまいます。しかも、歯槽骨が溶けているのでインプラントや差し歯などの治療も行いにくくなるのです。

3-2.歯周病と認知症の関係

歯周病が進むと硬いものがかめなくなります。また、かむ回数も減ってくるでしょう。すると、認知症になるリスクがアップすると言われています。また、動物実験の結果、歯周病を発症している人のほうが認知症が悪化する可能性が高いことが分かりました。これは、歯周病の毒素が認知症の発症と関係していると考えられています。

3-3.歯周病のセルフチェック

以下のような症状が出ている場合は、歯周病の可能性があります

  • 歯ぐきが腫れ、歯磨きをするとよく出血する
  • 朝起きると口の中がネバネバする
  • 歯ぐきがむずがゆくなることが増えた
  • 歯が長くなった気がする
  • 歯と歯の間に隙間ができ、ものが挟まりやすくなった
  • 歯がぐらぐらする

4.歯が抜けたときの対処方法

虫歯の場合、歯医者で抜歯することが多いのですが、歯周病や外傷の場合は日常生活をしている中で歯が抜けてしまうこともあります。この場合、すぐに歯医者を受診して歯の状態を診てもらいましょう。場合によっては歯が抜けた場所の処置が必要です。その後、差し歯や入れ歯・ブリッジ・インプラントなどで抜けた歯の代わりを作ってもらいます。どのような方法がベストか、歯医者とよく相談してください。なお、歯周病が重症化して歯槽骨の量が減っている場合、インプラントができない場合もあります。

5.歯周病や虫歯の予防方法

この項では、歯が抜ける原因の大部分を占める虫歯や歯周病の予防方法を解説します。ぜひ、参考にしてください。

5-1.歯は健康のバロメーター

厚生労働省では、「8020運動」を推進しています。これは、80歳まで20本は自分の歯を保とうという運動です。歯が丈夫ならば、食事に制限が出ることもなく食事を楽しむことができます。また、かむことによって脳細胞が活性化され、認知症を発症するリスクも下がるでしょう。健康のためにも、自分の歯を長い間保つことは大切です。

5-2.定期的に歯医者に通う

虫歯や歯周病を予防するには、歯垢をためないようにブラッシングをしっかりとすることが大切です。しかし、ブラッシングだけではどうしても歯垢をすべて除去するのは難しいでしょう。そこで、かかりつけの歯医者を作り、定期的に歯科検診を受けることが大切です。3か月~半年に1度歯垢を除去し、歯の検診をしてもらえば虫歯も歯周病も早期発見できます。

5-3.歯医者の選び方

歯医者は、通いやすい場所にあることが大切です。今はサイトを開設している歯医者も増え、選択肢も豊富になりました。しかし、いくら評判のよい歯医者でも通いにくい場所では、やがて足が遠のいてしまいます。会社帰りに利用したい場合は、会社近くの歯医者にするなど、ライフスタイルに合わせて選びましょう。

5-4.歯ブラシだけでなく歯間ブラシなども使う

歯を磨く場合、歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロスなども利用しましょう。「忙しくて歯を磨く時間がない」という場合、デンタルフロスだけでもしておけば歯垢がつきにくくなります。

6.歯が抜けることに関するよくある質問

この項では、歯が抜けることに関するよくある質問を紹介します。

Q.歯周病や虫歯になりやすい体質はあるでしょうか?
A.歯のエナメル質が弱い人はいますが、体質よりもブラッシングの仕方が悪かったり歯磨きをおろそかにしがちだったりした人が虫歯・歯周病になりやすくなります。

Q.歯周病は一度発症すると治らないのでしょうか?
A.歯垢を取り、適切なブラッシングを続けていけばやがて回復します。ただし、一度歯槽骨が溶けてしまうと再生しません。

Q.インプラントは差し歯や入れ歯よりもおすすめですか?
A.インプラントは人工の歯をねじであごの歯に直接固定する方法なので、入れ歯よりも天然の歯に近くなります。見た目も天然の歯と見分けがつきにくいでしょう。しかし、健康保険が適用されないので治療費がかかるほか、メンテナンスをこまめにする必要があります。

Q.親知らずを抜歯した場合も差し歯などが必要ですか?
A.いいえ。親知らずは正常に生えないことも珍しくないので、抜歯しても差し歯などで補わなければならないケースはごくまれです。詳しくは、歯科医師と相談してください。

Q.歯医者に行くのが苦手です。
A.歯医者が大好きな人はごくまれでしょう。しかし、歯周病や虫歯は放置するほど症状が悪化していきます。歯科検診は歯を削ることもないので、がんばって定期的に通いましょう。

まとめ

いかがでしたか? 今回は歯が抜ける原因や対処方法を紹介しました。歯は、お互いに支えあって生えています。ですから、1本抜けても歯全体のバランスが崩れてほかの歯も抜けやすくなることもあるでしょう。歯が抜けるのを防ぐのはもちろんのこと、歯が抜けてしまったら、すぐに歯医者で処置をしてもらってください。

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