口内環境が悪化する原因は? 改善策や歯医者でのケアについて

口内炎が治らない、口臭がきつくなったなど、口内環境の関連トラブルは多いです。私たちが思っている以上に、口内は多数の菌が存在しています。口内環境が悪くなればなるほど、あらゆるところに悪影響がおよぶでしょう。口内環境を改善するには、原因や正しいオーラルケアをきちんと把握することが大切です。

そこで本記事では、口内環境の基礎知識や悪化する原因・悪化による症状・セルフチェック法・口内環境を整えるポイントなど詳しく説明します。

  1. 口内環境の基礎知識
  2. 口内環境が悪化する原因は?
  3. 口内環境の悪化による症状は?
  4. 口内環境セルフチェック法
  5. 口内環境を整える・改善する方法
  6. 歯医者さんとの付き合い方
  7. 口内環境に関するよくある質問

この記事を読むことで、今あなたが感じている口内環境の悩みを解決する情報が入手できます。口内環境の知識を習得して、改善ポイントをチェックしましょう。口内環境について知りたい方や改善したい方は必見です。

1.口内環境の基礎知識

まずは、口内環境とは何なのか、基礎知識を習得しましょう。口内環境を改善するためには、口内のメカニズム・細菌の種類などを知ることが大切です。

1-1.口内環境について

身体の一部になる口内は、精神的・身体的に影響を受けやすい器官です。あらゆる食べ物を入れるところであり、さまざまな菌が入り混じっています。口内環境が悪い人ほど、口内炎ができやすく、虫歯になりやすいものです。虫歯・口内炎を治すには、口内環境を見直さなければなりません。

1-2.口内のメカニズム

口内のメカニズムは、「口の働き」と「口腔(こうくう)内の仕組み」が大きく関係しています。消化器官の入り口になる口は、食べ物をかむための歯や味覚を感じる舌など、必要な部分が集まっている場所です。話すときや笑うときも口の働きがなければままなりません。また、口腔(こうくう)内の仕組みは、舌・唇・上顎・下顎・歯・唾液腺などで構成されています。食べ物をかむ「咀嚼(そしゃく)」や食道へ送る「嚥下(えんげ)」など、あらゆる働きが連携している組織です。

1-3.口内細菌について

口内には何種類・何個の細菌がいると思いますか? なんと、成人の口内にはおよそ1,000~2,000億個の細菌が存在しているといわれているのです。歯磨きをきちんとしなければ、6,000億個まで増加します。また、種類はおよそ700種類以上です。口内環境のバランスを保つ「常在菌」から、歯周病・虫歯の原因になる「悪玉菌」まで、多種多様の菌が口内に生息しています。

1-4.唾液の重要性

唾液は口内環境を整える大切な役割を担っているものです。主に、水・唾液アミラーゼ・リゾチーム・電解質などの成分で構成されている唾液は、顎下腺(がくかせん)・舌下腺(ぜっかせん)から出ています。消化液の1つであり、病気の原因になる細菌をキレイに流してくれるのです。細菌繁殖を抑制する力を持っているため、口内環境の改善には必要不可欠な存在になります。

1-5.口内環境の重要性

口内環境を「口の中だけの問題」と思っている方は大間違いです。口内環境は身体や精神と深く関係しています。全身の健康にかかわる、大切な身体の一部です。「身体の健康は、歯の健康から」といわれているように、口内環境のバランス維持は私たちの健康につながります。

口内環境が悪化すれば虫歯や口臭などのリスクが上がるんですね。
はい。口腔内の環境を整えれば、虫歯や歯周病の予防にもなります。

2.口内環境が悪化する原因は?

口内環境が悪化するのは、一体どんな原因が挙げられるのでしょうか。自分自身の生活習慣を振り返りながら、当てはまる原因を見つけてください。

2-1.主な原因

口内環境が悪化するのは、主に「日常生活の乱れ」です。運動不足や食生活・睡眠不足など不規則な生活を続けている限り、口内環境は改善できません。また、不規則な生活は「ストレス」にも関係してきます。過剰なストレスは口内に悪玉菌を増やす要因の1つです。ほかにも、「唾液量の減少」や「間違ったオーラルケア」などが挙げられます。

2-2.酸性・アルカリ性の食べ物と口内環境の関係

歯は酸性に弱い特徴を持っています。そのため、炭酸飲料や甘いもの・マヨネーズなど酸性食品ばかり食べていると、歯のミネラルが溶けてしまうのです。結果、虫歯や歯周病などの病気になります。口内環境を整えるためには、酸性食品だけでなくアルカリ性食品も摂取しなければなりません。アルカリ性食品は身体全体のバランスを整える力を持っています。海藻類やキノコ類・大豆・玄米・野菜などを食事に取り入れましょう。

2-3.放置するとどうなるか

虫歯や歯周病など歯の病気はもちろんのこと、腹痛や体調不良による風邪・口臭といったトラブルが起きやすくなります。口腔(こうくう)内は悪玉菌でいっぱいになっているため、治ったとしてもすぐに別の問題が発生するでしょう。

2-4.口内環境が悪くなりやすい人

口内環境が悪くなりやすい人の特徴をいくつかピックアップしてみました。

  • タバコやお酒を好む
  • 毎日歯磨きをしない
  • ストレスを感じることが多い
  • 甘いものや刺激物が大好き
  • 口呼吸をしている
  • 不規則な生活が続いている
  • よくかんで食べない

以上の項目に当てはまる人は、口内環境が悪化しやすいです。また、オーラルケアや歯磨きを毎日していても、過剰なケアや間違ったやり方で逆に悪化していることもあります。きちんとケアをしていても間違った方法であれば意味がありません。

2-5.子ども・高齢者・妊婦の口内環境について

子どもの場合、乳歯時期の虫歯に注意が必要です。「永久歯に生え変わるから問題ない」と思う方は多いでしょう。しかし、生え変わるときだからこそ影響を強く受けるものです。乳歯の虫歯は放置せず、きちんと歯医者で治療しましょう。子どものためにも、親が正しい歯磨きの方法を教えてあげてください。

また、高齢者は加齢が原因で唾液の分泌量が減り、口内環境が悪化しやすいものです。入れ歯やかぶせものも多くなるため、定期的に歯医者で検診を受けることが大切になります。女性ホルモンが乱れやすくなる妊婦は、口内がネバネバしやすくなるでしょう。そんなときは、できるだけ唾液の分泌を促すものをとったり、水分補給をこまめにしたりと生活習慣に気をつかいましょう。

生活習慣が乱れると口内環境も悪化しがちなんですね。
はい。このほか、妊娠や加齢によってオーラルケアが不十分になると口内環境が悪化することもあります。

3.口内環境の悪化による症状は?

口内環境が悪化していると、あらゆるところに症状が出てきます。悪化を防ぐためにも、初期段階で口内環境の異変に気づくことが大切です。

3-1.口臭

ストレスを感じ、日常生活が荒れていると口臭が悪化します。口臭はなかなか自分では気づかないものです。他人から指摘されたり、相手と話すときの様子でわかったりすることが多いでしょう。口臭は食べ物の残りカスや雑菌から放つ異臭が原因になっています。

3-2.口内炎

口内炎が治りにくい・発生するスパンが短いなど、口内炎で悩んでいる方は口内環境が悪化しています。主な原因は、生活習慣の乱れやストレスです。免疫力の低下や唾液量の減少が原因になっている可能性もあります。

3-3.虫歯

口内環境の悪化で最も多い症状が「虫歯」です。間違った歯磨きやオーラルケアは、虫歯の原因になります。また、虫歯は食生活とも大きく関係しているのです。毎日甘いものなど酸性食品ばかり食べていると虫歯菌が繁殖しやすくなります。

3-4.歯周病

歯を固定している歯茎(はぐき)が不安定になることで起こる症状が「歯周病」です。慢性炎症性疾患の一種になります。歯周病の原因は、主に口内で繁殖した悪玉菌です。歯周病を放置していると、歯がぐらぐらする・歯茎(はぐき)がぶよぶよになるなど悪化します。

3-5.そのほか

口内環境の悪化は、歯の見た目も悪くさせます。キレイな歯をしている人は真っ白な色を維持していることでしょう。しかし、口内環境が悪化すると白い歯が茶色や黄色になってしまいます。歯が汚い人=生活が不衛生と思われてしまうでしょう。

急に口臭が強くなったり歯肉炎になったりしたら、口内環境の悪化が原因かもしれませんね。
はい。このようなときは、オーラルケアに力を入れましょう。

4.口内環境セルフチェック法

自分の口内環境がどんな状態になっているのか、簡単に調べられる方法を紹介します。注意すべき症状や舌の状態も一緒にチェックしていきましょう。

4-1.セルフチェック方法

口内環境が悪くなっているかどうか、セルフチェックをしてみましょう。

  • 今、虫歯がある
  • 歯茎(はぐき)が腫れている
  • 口の中がネバネバする
  • 歯磨きをすると歯茎(はぐき)から血が出てくる
  • 口臭が気になる
  • 舌に白いものがついている
  • 歯がぐらぐらする
  • 口の中が乾燥しやすい
  • 歯の一部が茶色になっている

以上の項目に当てはまる方は、口内環境が悪化している可能性が高いです。いま一度、生活習慣を見直してみてください。また、正しい歯磨きやオーラルケアをおこなっているかどうかも要チェックです。自分のやり方が正しいか不安な方は、歯医者で正しいケアを教えてもらってください。

4-2.注意すべき症状

「歯茎(はぐき)から血が出る」「歯がぐらぐらする」などの症状は、歯周病になっている恐れがあります。歯周病は歯の土台になる組織が破壊される病気です。一刻も早く治療しなければ、心筋梗塞・狭心症・糖尿病など大きい病気を発症する確率が高まります。特に、妊娠中は胎児への悪影響も考えられるでしょう。少しでも歯・歯茎(はぐき)の異変を感じたら、すぐに歯医者へ行ってください。

4-3.舌の状態

舌の状態で口内環境の悪化を知ることができます。鏡で舌の状態を確認してみてください。もし、舌に白いものがついている場合は口内環境が悪化しています。舌が白くなるのは、「舌苔(ぜったい)」と呼ばれる汚れがついているからです。食べ物のカスや老廃物が舌にこびりつき、口内環境を悪化させています。

歯茎・歯・舌の状態で口内環境がある程度分かるんですね。
はい。歯がぐらぐらして歯茎が腫れている場合は、できるだけ早く病院を受診しましょう。

5.口内環境を整える・改善する方法

それでは、口内環境を整える・改善するためにできる方法を紹介していきましょう。

5-1.歯磨き・オーラルケアについて

何よりも1番大切なことが「正しい歯磨き」です。強い力で歯磨きをすると、歯茎(はぐき)が刺激され状態が悪化してしまいます。できるだけ優しく、使う力は軽めが理想的です。1本1本丁寧に磨くように、時間をかけて歯磨きをしましょう。そして、口内環境を整えるためのお手入れ「オーラルケア」も入念におこなってください。

5-2.唾液を増やす生活習慣

口内環境のバランスを整えるには、「唾液」が必要不可欠です。唾液を増やす生活習慣として、「水分補給」と「咀嚼(そしゃく)回数」の2つに注目してください。最低でも1日1.5リットル~2リットルの水分を補給しましょう。こまめに水分補給すると唾液量が増加しやすいです。また、食事の際はかむ回数、咀嚼(そしゃく)回数を増やしてください。あごを動かすことで唾液腺が刺激され、唾液量が多くなります。

5-3.口呼吸の改善

口呼吸は口の中が乾きやすくなるため、雑菌が増えてしまいます。口呼吸をしている方は、鼻呼吸に変える努力を始めてください。日ごろから意識するだけでも口内環境が改善できます。どうしても口呼吸になってしまう方は、歯医者に相談するといいでしょう。口呼吸矯正アイテムである「マウスピース」を使用する方法もあります。マウスピースは、睡眠時に装着するものです。自分に合ったマウスピースを歯医者でつくってみてください。

5-4.食べ物・サプリメント・ガム

肉類や甘いものなど酸性食品を抑え、野菜や海藻類などアルカリ性食品をバランスよく摂取していきましょう。栄養バランスのよい食事は、口内環境だけでなく健康状態を維持できます。栄養が十分に確保できない方は「サプリメント」を活用するといいでしょう。

特に、乳酸菌のサプリメントは歯周病といった病気に効果的です。また、キシリトールガムをかむことも立派な改善方法になります。ガムは咀嚼(そしゃく)回数を増やしますし、キシリトールは虫歯予防に効果的です。ただし、ガムをかむときは無糖タイプを選んでください。

5-5.うがい・液体歯磨き

うがいや液体歯磨きは、オーラルケアの1つです。手軽に口内にいる雑菌を取りのぞく方法でもあります。うがいをするときは、重層水がおすすめです。コップ1杯の水に食用の重層を1グラム溶かしてください。塩分が多いので、毎日する必要はありません。1週間に2~3回程度で十分です。また、液体歯磨きもしすぎないように注意してください。過剰な使用は、口内環境を維持する善玉菌まで流してしまいます。1日1回で十分です。

口呼吸している人は、改善が必要なんですね。
はい。口呼吸は口腔内を乾燥させます。オーラルケアと共に鼻呼吸に戻しましょう。

6.歯医者との付き合い方

口内環境を改善するためのセルフケアには限界があります。徹底的に改善するためにも、プロである歯医者で定期的に検査を受けてください。それでは、歯医者との上手な付き合い方を見ていきましょう。

6-1.歯医者へ行くタイミング

「歯医者に行くのが怖い」と感じている方は多いでしょう。治療の恐怖心から、歯・歯茎(はぐき)の異常を放置しがちです。しかし、逆に放置したほうが治療内容が難しく、費用も高くなってしまいます。症状が悪化してからでは、選択できる治療方法も限られてしまうものです。悪化を防ぐためにも、異変を感じたらすぐに歯医者へ行きましょう。

6-2.定期検診・プラークコントロールについて

定期検診の目的は、初期治療です。歯の隅々まで検査し、虫歯になりそうな部分を初期段階で対処できます。口内環境の維持は、早期発見・治療が大きなポイントです。また、定期検診を受けることで正しいオーラルケアの方法や歯磨きの仕方もマスターできます。事前に口内トラブルが防げるのです。さらに、ついている歯垢(しこう)を減らす「プラークコントロール」も可能になります。虫歯・歯周病を引き起こす菌を減らすことで、口内環境が維持できるのです。

6-3.プロフェッショナルの口腔(こうくう)ケアの重要性

口内トラブルのほとんどは、初期症状がありません。だからこそ、プロフェッショナルによる口腔(こうくう)ケアが必要になります。素人ではわからない初期症状をプロが発見し、早期治療ができるのです。早期治療ができれば、治療費が抑えられ、簡単な治療で済みます。

6-4.歯医者選びのコツ・ポイント

口内環境の維持がスムーズにできるかどうかは、歯医者選びにかかっています。中には、誤った判断で間違った治療をおこなうところもあるのです。信用できる歯医者を選ぶためにも、以下のポイントに注目しましょう。

  • 治療前に丁寧な説明をするかどうか
  • 通いやすい場所にあるかどうか
  • 予防歯科に力を入れているかどうか
  • 充実した設備・実績があるかどうか
  • スタッフ・歯科医師の対応がいいかどうか
歯医者で定期検診を行えば、口腔内の環境を良い状態に保てるんですね。
はい。虫歯や歯周病の予防にもなるので、ぜひかかりつけの歯医者を作りましょう。

7.口内環境に関するよくある質問

口内環境に関するよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.舌磨きの方法は?
A.舌苔(ぜったい)がたくさんついている場合は、専用の舌ブラシを使って磨いてください。1日1回が理想的です。1日何回も磨いてしまうと、逆に舌の粘膜を傷つけてしまう恐れがあります。舌の粘膜は刺激に弱いので、磨くときも軽い力を加えるだけで十分です。

Q.歯ブラシの選び方が知りたい
A.正しい歯磨きをするには、自分に合った歯ブラシを選ぶことが大切です。できるだけ、歯茎(はぐき)に刺激を与えないよう、柔らかい毛を選んでください。毛先はまっすぐのものがおすすめです。ギザギザになっていると、歯垢(しこう)が歯の間に残ってしまいます。

Q.咀嚼(そしゃく)回数は何回が理想的か?
A.一口30回が理想的です。咀嚼(そしゃく)回数が増えるほど、唾液量も増えていきます。唾液量の増加は、口臭や口内炎だけでなく、虫歯・歯周病の予防にもつながるものです。食事の際は、咀嚼(そしゃく)回数を意識しましょう。

Q.歯医者の定期検診の頻度はどのくらいか?
A.ほとんどの歯医者が、3か月~半年に1回の定期検診を推奨しています。歯垢(しこう)が細菌の住みかである「歯石(しせき)」に変わるのは、2日~2週間程度です。そして、歯石が歯にこびりついてくるのが3か月程度になります。そのため、3か月に1回は定期検診を受けたほうがいいでしょう。歯石(しせき)は歯周病の原因になる細菌の塊なので要注意です。

Q.歯茎(はぐき)マッサージの効果とは?
A.口臭・虫歯・歯周病対策に効果的なのが、「歯茎(はぐき)のマッサージ」です。歯茎(はぐき)のマッサージは誰でも簡単にできます。最初に手をキレイに洗い、歯磨きをしてある程度汚れを取りのぞいてください。そして、人差し指で歯茎(はぐき)全体をゆっくりなぞります。歯と歯茎(はぐき)の境目をゆっくり丁寧になでることで、血流を促し、歯茎(はぐき)の働きが活性化できるのです。ぜひ試してみてくださいね。

まとめ

口内環境は口の中だけの問題ではありません。ストレスなど精神や体調不良・脳梗塞など、身体全体に大きな悪影響をおよぼすものです。口臭や虫歯・歯周病などの症状・歯の色・舌の状態をしっかりチェックして、対策をしましょう。理想の対策は、セルフケアと歯医者でのケアを同時にすすめることです。歯医者の定期検診を受けながら、自分でできることをおこなってください。そうすれば、口内環境もスムーズに改善できます。

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