歯が痛いときの応急処置と治療法〜歯科医院の選び方も解説

虫歯の痛みは、あらゆる痛みの中でも特に耐えがたい部類です。急に痛み出した場合、眠れなかったり、仕事に集中できなかったりすることも珍しくありません。

治療した歯が痛い、神経を抜いた歯が痛い…など、すぐには理由が分からない痛み方をすることも多く、“いつ痛み出すか分からない”という怖さもあるのが、歯の特徴。痛みを抑える方法を知りたい…という人も多いでしょう。

そこで、こちらでは歯の痛みを感じたときに役立つ応急処置など、歯が痛んだときに役立つ情報をお届けすることにしました。また、虫歯の原因、歯が痛む理由なども掲載していますので、治療を受ける際の参考にしていただければ幸いです。

  1. 歯が痛いのはなぜ?メカニズムを解説
  2. 症状から見る!歯が痛いときの自己診断法
  3. 歯が痛いときの応急処置・対処法
  4. 歯科治療はどのように行われるの?
  5. どうすればいい?歯医者選びのポイント
  6. 歯科治療に関するよくある質問

それでは、応急処置から歯科医院選びまで、歯の痛みに関するすべてを解説したいと思います。このページを読めば、夜中に歯が痛み出したときでも、慌てることなく対処できるはずです。

1.歯が痛いのはなぜ?メカニズムを解説

歯が痛くなる原因は虫歯だけではありません。ほかにもさまざまな理由が考えられます。まずは歯の痛みを引き起こす原因を列挙しますので、ご自身の痛みの原因を探ってみてください。

1-1.虫歯が原因の痛み

歯が痛くなる原因として、最も分かりやすいのが虫歯です。ただ、見た目で判断できるのは、歯が黒くなっていたり、穴が開いていたりする場合だけ。見た目では分からない虫歯もあるので注意しましょう。

歯と歯の隙間に虫歯ができている場合、詰め物の下で再発した場合などは、鏡で口の中を見ても判断できません。強い痛みがある場合、虫歯が見つからなくても歯科医院を受診しましょう。

虫歯にはC1(エナメル質う蝕)、C2(象牙質う蝕)、C3(歯髄の仮性露出)、C4(残根)の4段階があります。虫歯の耐えがたい痛みは、C3まで進行したことによる歯髄の炎症が原因。神経まで到達しているので、早急に治療することが望まれます。

1-2.歯が割れたことが原因の痛み

顔を強くぶつけたり、固いものを無理に噛(か)んだりすると、歯が割れることがあります。真二つに割れた場合はすぐに分かりますが、小さなヒビが入っただけだと見た目では分かりません。

顔をぶつけたとき、固いものを噛(か)んで違和感を覚えたときは、歯に痛みが出ないか注意してください。もし、歯に痛みを感じた場合は早急に歯科医院を受診しましょう。

1-3.知覚過敏が原因の痛み

熱いもの、冷たいものが接触したときに痛むなら、知覚過敏が考えられます。歯の象牙質には象牙細管という中空部分が存在しているのです。外部刺激が象牙細管を通って歯髄の神経に到達し、痛みを感じる…というプロセスになります。

知覚過敏には大きく分けて2種類の原因が存在。1つは歯茎が下がったことで、歯根部分の象牙質が露出している場合です。もう1つは軽度の虫歯により象牙質が露出した場合。この虫歯が要因であれば、虫歯の治療で解決します。まずは歯科医院を受診し、原因の特定をすることが先決になるでしょう。

1-4.歯周病が原因の痛み

歯が痛いように感じても、原因が歯ではないことがあります。歯周病による炎症が起きているなら、原因は歯の周囲にある可能性が高いでしょう。

歯周病には根尖性(こんせんせい)歯周炎と辺縁性(へんえんせい)歯周炎の2種類が存在します。歯周病は、歯と歯茎の間にある歯周ポケットで炎症が起きた状態。根尖性(こんせんせい)歯周病は歯の根っこ部分、辺縁性(へんえんせい)歯周病は歯の周囲に歯周病が生じたものです。歯を噛(か)み合わせたときに、炎症部位が圧迫されて痛みが強くなります。

虫歯ではないから…と安心してはいけません。歯周病が進行すると歯を失うリスクが高まります。虫歯のない歯の周辺に痛みを感じたら、早めに歯科医院を受診することが大切です。

1-5.食片圧入(あつにゅう)による歯茎の痛み

食後、急に歯と歯の間が痛くなったときは食片圧入(あつにゅう)を疑ってください。固い繊維質などが歯に挟まり、歯茎を傷つけている可能性が高いです。歯と歯の間は非常に出血しやすく過敏なので、強い痛みが出ることも…。

原因となる食片が取れれば解決しますが、同じ箇所に頻発するようなら歯科医院で歯の接触関係を診てもらってください。

1-6.智歯(ちし)周囲炎による歯茎の痛み

智歯(ちし)というのは、親知らずの専門用語です。親知らずの生え方によっては、周囲の歯茎が炎症を起こしやすくなります。智歯(ちし)周囲炎は、親知らず周辺の歯茎が傷つけられ、炎症を起こした状態です。

患部を洗浄・消毒した上で、歯茎の炎症を除去。炎症が治まった後に親知らずを抜歯すれば完治します。親知らずは抜いてしまう人が多いので、早めに歯科医院で抜いてもらったほうが賢明でしょう。

2.症状から見る!歯が痛いときの自己診断法

歯が痛い場合には、すぐに歯科医院を受診することが第一です。しかし、夜間・多忙時など、すぐに受診できない状況にある…という状況も考えられます。こちらでは、そういった状況で自己診断に役立つ情報を解説することにしました。

2-1.痛みのある場所はどこか?

まず、痛みが出ている場所を特定しましょう。人間の痛覚は当てにならないことも多いので要注意。“上の歯が痛い”と思っても、実際に炎症を起こしているのは下の歯…といったことさえあります。痛い場所の周囲まで痛くなり、原因部分が特定できないことも…。この性質を放散性と呼んでいます。

痛みに放散性があることを理解した上で、慎重に痛みのある部位を確かめてみてください。口を開けた状態にすると“痛みの上下”を特定するのが簡単になります。“横並びの歯のうち、どれが痛いか”を判別するのは難しいですが、舌で触りながら慎重に確認してみてください。

2-1-1.前歯が痛い!

前歯は痛みに敏感なので、それほど進行していない虫歯でも気づきやすいのが特徴です。前歯の場合、歯と歯の間から虫歯になることが多いので、鏡を見ながら確認してみてください。黒くなっている部分があれば、虫歯になっている可能性が高いです。

2-1-2.奥歯が痛い!

奥歯は、痛みの位置を特定するのが難しいです。また、上の奥歯は鏡を使っても見えないので、痛みの原因を探るのも簡単ではありません。だいたいの位置が分かったら、あとは痛み方から判断したほうがいいでしょう。

2-1-3.親知らずが痛い!

親知らずが原因の場合、痛みの場所は比較的、特定しやすいです。親知らずが生えてきたばかりだったり、傾いて生えていたりするなら親知らずが原因となっている可能性が高いといえます。

2-2.どんなふうに痛む?痛み方から原因を究明

だいたいの場所が分かったら、次に痛み方を確認してください。痛みの性質によって、ある程度、原因を特定することが可能です。

2-2-1.ズキズキと強い痛みを感じる!

ズキズキとした激痛を感じるのであれば、虫歯の可能性が高いです。脈拍のように、痛みにリズムがあるのが特徴。この場合、虫歯が歯髄まで到達しているC3(歯髄の仮性露出)と考えてください。

何かの拍子に痛みが引くこともありますが、自然治癒はしません。また、すぐに痛みがぶり返してきます。

2-2-2.冷たいもの・熱いものがしみる!

冷たいもの・熱いものがしみる場合、知覚過敏と虫歯の2通りが考えられます。一時的に痛むだけで、痛む箇所を叩(たた)いても痛くないなら知覚過敏の可能性が高いです。

逆に、慢性的に弱い痛みを感じ、痛い箇所を叩(たた)くと響くような痛みがある場合、虫歯になっている可能性が高いといえます。まだ歯髄に到達しておらず、C2(象牙質う蝕)に留(とど)まっているのでしょう。

2-2-3.噛(か)んだ拍子に痛む!

噛(か)んだ拍子に痛みが走る場合、さまざまな原因が考えられます。噛(か)むと同時に痛むのは、歯の奥にある歯根膜に炎症が起きていることが原因。しかし、歯根膜に炎症が起きる理由はさまざまなので、個人が原因を特定するのは極めて難しいでしょう。

たとえば、虫歯が原因なら、歯根膜に虫歯菌が感染している可能性が高いです。あるいは、歯にヒビが入って歯根膜に圧力がかかっている…ということも考えられます。

2-3.歯の痛みに付随する症状は?

歯が痛いときは、歯だけでなく歯茎にも症状が出ることがあります。一般的な歯茎の症状といえば“腫れ”が挙げられるでしょう。

虫歯・歯周病が進行すると、骨・歯茎の内部に膿(うみ)が溜(た)まることがあります。この場合、歯茎を切開して膿(うみ)を出すなどの治療が必要。腫れがある場合、原因が虫歯であれ歯周病であれ、進行している可能性が高いので、早急な処置が望まれます。

2-4.歯が痛いのを放置するとどうなる?

中には“痛いのを我慢していると、そのうち痛みがなくなる”といって、歯医者に行かない人もいるようです。確かに、虫歯が極度に進行すると痛みはなくなりますが、非常に危険なので絶対に放置してはいけません。

歯髄の神経が虫歯菌に侵されると、やがて神経は腐敗して死んでしまいます。神経が死んでいれば、痛みを感じることはありません。しかし、腐敗した神経は歯の内部に細菌を広げる温床になってしまいます。

歯の内部に広がった細菌は、最終的に顎(あご)の骨にまで到達…。最悪の場合、顎(あご)の骨髄までが細菌に感染し、骨髄炎を起こす可能性まであるのです。骨髄炎は発熱・吐き気などの全身症状を伴い、重症化する恐れもあります。

もちろん、早く処置するべきなのは虫歯だけではありません。歯周病も同じです。歯周病が進行すると、歯を固定している歯槽骨が破壊されていきます。最終的には、歯を固定するための歯槽骨が失われ、歯が自然に抜け落ちてしまうのです。万一、歯周病菌が血管を通じて体内に侵入すると、動脈硬化の原因になることも…。

以上から、原因を問わず、歯の痛みは早急に治療しなければなりません。歯科医院が苦手だから…と放置することは絶対に避けてください。

2-5.中には虫歯以外の理由で痛むこともある!?

虫歯・歯周病といった原因がないのに歯が痛む…ということがあります。歯が痛いけれど、原因が見つからない…。こちらでは、虫歯・歯周病以外の原因を紹介することにしましょう。

2-5-1.副鼻腔(びくう)炎を起こしている可能性

副鼻腔(びくう)炎というのは、鼻の周囲にある空洞です。副鼻腔(びくう)が炎症を起こすと、歯の奥に痛みを感じることがあります。慢性副鼻腔(びくう)炎のことを一般に蓄膿(ちくのう)症と呼んでいるので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

副鼻腔(びくう)炎が原因の場合、歯・歯茎には異常がありません。耳鼻科を受診し、副鼻腔(びくう)炎の治癒を目指すことになります。

2-5-2.三叉(さんさ)神経痛を起こしている可能性

三叉(さんさ)神経というのは、顔の感覚を脳に伝えるための神経です。この三叉(さんさ)神経に問題が起こると、三叉(さんさ)神経痛が起こることがあります。顔の片側が数秒にわたって激しく痛むことから、歯痛と誤解することも多いのです。

当然、歯には何の異常もありません。三叉(さんさ)神経痛が疑われる場合は、とりあえず総合病院の総合診療科を受診することになるでしょう。

2-5-3.非定型歯痛を起こしている可能性

非定型歯痛は原因不明の歯痛を指す言葉です。歯には原因がないので、内科的治療が行われます。三環系抗うつ剤による治療が一般的で、非定型歯痛の80%に改善効果が見られた…という治療実績があるようです。

3.歯が痛いときの応急処置・対処法

さて、歯科医院を受診できない状況で歯痛に悩んでいるとき、何とか痛みを抑える方法はないものでしょうか?こちらでは、歯が痛いときに自分でできる応急処置を紹介したいと思います。

もちろん、最終的には歯科医院で根本治療する必要がありますが、深夜・仕事中の歯痛に対して応急処置が必要になることもあるでしょう。

3-1.鎮痛剤を服用する!

最も一般的なのは、市販の鎮痛剤で一時的に痛みを止める方法です。市販品の中では、ロキソニンSが歯科で処方される鎮痛剤の成分に近い薬として知られています。

ただし、鎮痛剤の服用は痛みをごまかす一時しのぎに過ぎません。虫歯・歯周病などの原因が解決するわけではないので、早めに歯科医院を受診する必要があります。あくまでも、歯が痛くて眠れない、仕事に集中できない…といった場合の緊急回避と考えてください。

3-2.正露丸を詰める!

腹痛の薬として知られる正露丸の効能には“歯痛”が含まれています。正露丸の主成分-日局木クレオソートは鎮痛・鎮静作用があり、虫歯の痛みを一時的に緩和する効果を持っているのです。ただし、歯痛に用いる場合、飲むのではなく虫歯に詰める…という方法になります。

正露丸に関しても、あくまで一時的な痛み止めに過ぎません。早めに歯科医院を受診しなければならないのは鎮痛剤と同様です。

3-3.痛みのある部位を冷やす!

炎症部位では血流が上がり、拡張した血管が神経を圧迫しています。そこで、患部を冷やし、血流を低下させて血管を縮小する…というアプローチが有効になるのです。

高熱の際に用いる冷却シートなどを用い、患部を冷やしてみましょう。一時しのぎに過ぎませんが、痛みが緩和できる可能性があります。

3-4.歯痛を和らげるツボを押す!

痛みがひどい場合、歯痛を和らげるツボを指圧する…という方法も考えられます。夜中に歯が痛み出し、手元に鎮痛剤もない…。対処法が見つからないときの急場しのぎに活用してください。

3-4-1.合谷(ごうこく)

合谷(ごうこく)は、手の甲にあるツボです。親指と人差し指の骨が交わる付け根部分に相当します。手探りで、骨の付け根を探し当て、やや強めに指圧してください。逆手の親指で押し、揉(も)みほぐすように刺激すると効果的です。

3-4-2.歯痛点

歯痛点は手のひらに位置します。指の付け根部分にあり、中指と薬指の間が歯痛点です。水かきにあたる部分より少し下を強く押してください。

3-4-3.下関(げかん)

下関(げかん)は顔に位置するツボです。耳たぶの一番下から、指2本分、手前にあります。頬骨(きょうこつ)が少し凹(へこ)んでいるので、手探りなら見つけやすいでしょう。特に上の歯が痛いとき、効果的といわれています。

3-4-4.大迎(だいげい)

頭蓋骨のエラにあたる部分から、指1本分、顎先に移動した部分です。少し凹(へこ)んでいるので、エラから手探りで移動すれば見つけられるでしょう。特に下の歯が痛いときに効果的とされています。

3-5.歯が痛いときの注意点

応急処置に加えて、歯痛を悪化させないために注意するべきポイントを知っておくべきでしょう。ここでは、歯が痛いときに気をつける4つのポイントを解説したいと思います。

3-5-1.固い食物を避ける!

歯に強い力が加わると、痛みが悪化します。歯科医院での治療を開始するまで、なるべく柔らかい食べ物を食べるようにしてください。やむを得ず、固いものを食べるなら、痛む場所を避けて逆側で噛(か)みましょう。

3-5-2.アルコールは控える!

アルコールは、血液の循環を活発化する性質があります。血液循環が活発になるほど、炎症は悪化するので注意してください。歯科治療をするまで、アルコール摂取は避けるのが基本です。

3-5-3.激しいスポーツは控える!

運動をすると、血液循環が活発化して、血管が拡張しやすくなります。血液のめぐりが良くなると、炎症・痛みが増すので、治療開始まで激しい運動は控えたほうが賢明でしょう。

3-5-4.熱い風呂に入ったり、長風呂をしたりするのはNG!

身体を温めすぎると、やはり血液循環が活発になってしまいます。炎症を悪化させる恐れがありますから、歯の治療を始めるまでは避けるようにしてください。血管が拡張すると、痛みは増す傾向にあります。

4.歯科治療はどのように行われるの?

こちらでは、一般的な歯科治療の方法を解説することにしました。虫歯治療の流れを知ることで、早期治療の大切さをお伝えできれば…と思います。

4-1.虫歯治療の流れ

それでは、重症度別の虫歯治療法を紹介したいと思います。一般的に“削って銀歯を詰める”と認識している人が多いと思いますが、実際には重症度によって治療法は異なるのです。

4-1-1.軽度の虫歯-C1(エナメル質う蝕)

エナメル質が虫歯になっているだけなので、麻酔は必要ありません。歯を削って痛みが出るのは象牙質からです。削る範囲も小さいので、基本的には即日で治療が終わるでしょう。虫歯に侵された部分を削り、レジン(樹脂)で埋めれば治療完了です。

4-1-2.軽度の虫歯-C2(象牙質う蝕)

象牙質を削るので、麻酔を使用することがあります。虫歯になった箇所をすべて削り取り、虫歯が深かった箇所は歯髄を保護するための薬剤を詰めることになるでしょう。最後に、削った箇所を金属で埋めれば治療完了です。

4-1-3.中程度の虫歯-C3(歯髄の仮性露出)

虫歯菌が歯髄の中に入り込んでいるので、歯の内部が細菌に感染した状態です。神経を含めた歯髄を除去し、歯根の治療をする必要があります。

歯髄に触ると激痛が走るため、麻酔が必要。麻酔をした上で虫歯を削り、針のような器具を使って歯髄をキレイに除去するのです。この治療を根管治療と呼んでいます。その後、歯髄の代わりに薬剤を詰めてから、被(かぶ)せ物で覆うことになるでしょう。歯髄の治療には時間がかかるので、歯1本につき4〜5回は通院することになります。

4-1-4.重度の虫歯-C4(残根)

歯の全体が虫歯に侵され、かろうじて根っこだけが残った状態です。すでに歯を残して治療する方法はありません。抜歯して、傷が治ってから入れ歯などを検討することになります。

4-2.歯科医院で処方される薬は?

歯科医院で処方される薬は、大きく抗生物質・消炎鎮痛剤の2種類に区分することができます。抗生物質は、抜歯後などに細菌感染を防ぐための薬。消炎鎮痛剤は炎症を抑え、痛みを緩和するための薬です。

抗生物質としてはクラリスロマイシン錠・セフジニルカプセル・アジスロマイシン錠などが有名。消炎鎮痛剤ならボルタレン錠・ロキソマリン錠・アデフロニック錠などが知られています。

いずれも大きな副作用リスクなどはありませんので、歯科医師の指示に従って服用してください。

4-3.最新治療にはどんなものがあるの?

こちらでは、一般歯科ではあまり行われていない最新治療を紹介しています。最新治療が常に最善かどうかは分かりませんが、選択肢の1つとして知っておいてもいいでしょう。

4-3-1.マイクロスコープによる根管治療

一般歯科の根管治療では、入り口だけを見て歯髄を清掃します。そのため、内部の汚れが完全に除去できるまで、何度も消毒する必要があるのです。しかし、マイクロスコープを使えば、歯の内部を拡大して確認することが可能。視覚的に内部を見ながら治療するので、治療期間を大幅に短縮することができます。

4-3-2.カリソルブによる虫歯治療

ドリルで物理的に削るのではなく、薬剤を用いて虫歯を溶かす治療法です。1998年にスウェーデンで認可された最新治療で、日本では2007年に認可を受けました。まだまだ採用している歯科医院は多くありませんが、徐々に増加しています。

4-3-3.ヒールオゾンによる虫歯治療

歯を削ることなく、オゾンで歯の内部を殺菌する最新治療です。オゾンには塩素以上の殺菌力があるため、歯の内部にいる虫歯菌を99%殺菌することが可能。日本ではまだ認可されていませんが、自費診療として実施している歯科医院もあります。

4-3-4.インプラントによる治療

歯を失った場合、入れ歯の代わりに使われるのがインプラントです。入れ歯と違い、歯茎に固定されているため、自分の歯と同じように使うことが可能。自費診療ではありますが、日本でも徐々に一般的になってきました。

5.どうすればいい?歯医者選びのポイント

こちらでは、歯科医院を選ぶ際に知っておきたいポイントをまとめています。より良い治療を受けるためには、歯科医院の選び方も重要です。

5-1.多様な治療方法に対応しているか

自費診療も含めて、多様な治療法を実施している歯科医院は歯科医の技量が高い場合が多いです。最新治療に対応しているということは、歯科医が常に新しい技術を習得するために訓練を積んでいることを意味します。さまざまな技術を使いこなす歯科医ほど、常に技術向上を目指して努力している可能性が高いでしょう。

5-2.ラバーダム防湿を行っているか

ラバーダム防湿というのは、根管治療の際、歯の内部に唾液が入らないようにシートを被(かぶ)せる手法です。治療中の歯に唾液が入ると、内部を無菌状態にできません。中に菌が入ってしまうと、治療後の虫歯再発率が上がります。

治療後の歯が再び虫歯にならないようにするためには、ラバーダム防湿を実施している歯科医院を選ぶことがポイントになるのです。日本では25%程度の歯科医院でしか行われていないので、事前によく確認するといいでしょう。

5-3.マイクロスコープを使用しているか

歯の根管医療をする際、ラバーダムと並んで重要なのがマイクロスコープです。マイクロスコープなら歯髄の内部を見ながら治療できるので、内部の汚れを確実に除去することができます。

根管治療を行った歯の虫歯再発率が高いのは、歯髄を完全に除去できていない場合があるから。再発率を抑えるためには、1回の治療で歯髄の中を100%キレイにすることが大切です。

5-4.患者の要望に応じて麻酔をしてくれるか

歯科医院を敬遠する人が多いのは、やはり治療で痛い思いをした経験があるからでしょう。昔は“多少痛くても我慢するのが当然”という治療が行われていたので、年齢が高いほど歯科医院を敬遠する傾向があるようです。

最近は“痛みに耐える治療”を行う歯科医院は減っていますが、念のため、歯科医院に「痛いと感じた場合は確実に対処してくれるのか」を確認しておいたほうが安心だと思います。

5-5.費用相場が公式サイトに明記されているか

特に自費診療を検討している場合、公式サイトにきちんと費用が明記されているか…を確認してください。自費診療は医院が自由に価格を決定できます。予想外の金額を請求されることがないように、きちんと費用を明記している医院を選んだほうが賢明です。

6.歯科治療に関するよくある質問

最後に、歯科治療に関する一般的なQ&Aを紹介したいと思います。虫歯・歯周病に悩む人が思い当たる疑問・質問には、どのようなものがあるのでしょうか?

6-1.虫歯は、虫歯菌が歯を食べるのが原因なの?

厳密には、虫歯菌が歯を直接壊しているわけではありません。一般に虫歯菌と呼ばれているのは、ストレプトカス・ミュータンスという細菌です。この菌は糖類を分解して、酸性の毒素を排出します。歯を溶かしているのは、この酸性の毒素。ストレプトカス・ミュータントと毒素の固まりがプラークの正体であり、歯磨きの目的はプラークを除去することなのです。

6-2.親知らずは必ず抜く必要があるの?

親知らずだからといって、必ず抜く必要があるとはいえません。真っすぐ生えていて、何のトラブルも起きていないなら残すべきです。ただ、親知らずは高確率で傾いて生えてきたり、歯茎に埋まっていたりします。そのため、多くの場合は抜歯の対象となっているのです。

6-3.歯茎から血が出るのは歯周病なの?

歯磨き程度の刺激で出血するのであれば、歯周病になっている可能性が高いです。歯周病は歯と歯茎の間に歯周病菌が感染し、炎症を起こした状態。放置すると、次第に歯と歯茎が離れていき、最終的には葉を支える骨が溶けてしまいます。歯科医院で歯周ポケットの深さを調べれば、歯周病の進行度を知ることが可能。出血に気づいたら、早めに歯科医院を受診してください。

6-4.虫歯を予防する方法はないの?

最近は予防歯科という考え方が浸透しており、虫歯を予防する治療も一般化してきました。奥歯の溝にあらかじめ樹脂を入れておく予防充填(じゅうてん)、歯を溶けにくくするフッ素塗布などが一般的。かかりつけの歯科医院が予防歯科を行っていれば、相談してみてください。

6-5.抜歯した部分をそのままにしたらダメなの?

歯を抜けたままにしていると、周囲の歯にまで影響が及びます。前後の歯が傾いたり、抜けやすくなったりするので、きちんと義歯を入れるようにしてください。放置すると、歯並びが悪化し、咬(か)み合わせに問題が生じるリスクもあります。

まとめ

以上、歯科治療に関する基礎知識でした!

虫歯治療には費用もかかりますし、期間もかかります。しかし、悪化するほど費用・期間ともに増大しますから、早めに治療することが何より大切。いつまでも自分の歯で噛(か)めるように、少しでも早い治療を心がけてください。

  1. 歯が痛いのはなぜ?メカニズムを解説
  2. 症状から見る!歯が痛いときの自己診断法
  3. 歯が痛いときの応急処置・対処法
  4. 歯科治療はどのように行われるの?
  5. どうすればいい?歯医者選びのポイント
  6. 歯科治療に関するよくある質問

それでは、皆さんが1日も早く健康な歯を取り戻すことをお祈りしています!

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