虫歯を放置するとどうなる?命にかかわる病気を引き起こす可能性も?

虫歯を放置するとどうなるのでしょうか。「虫歯を放置すると死亡することもある」と言われているのをご存じですか?虫歯を長期間治療せずに放っておくことで、原因となる細菌が体内に悪影響を及ぼすことがあります。

その結果、後遺症をもたらしたり、最悪死亡したりする可能性もあるのです。死亡するケースはまれだとしても、歯茎の膿や頭痛、何らかの病気を引き起こす確率は高いと言えるでしょう。虫歯を放置することのリスクを知り、早めに対処することをおすすめします。

  1. 虫歯を放置するとどうなるか
  2. 放置すると危険な虫歯
  3. 虫歯が引き起こす病気
  4. 虫歯の予防方法

1.虫歯を放置するとどうなるか

虫歯を放置するとどのような症状が起こるのでしょうか。その対処法と同時にご紹介します。

1-1.歯がしみたり欠けたりする

虫歯は小さな穴から中で広がります。そのため、自分では気づかないうちに広がっていることが多いのです。虫歯が神経の近くまで進行すると、歯がしみたり欠けたりすることも。この段階で放置せずに治療をすれば、神経を残すことが可能です。神経を残すことによって、歯が割れることを防ぐことができるでしょう。治療は詰め物で治すことができる場合がほとんどです。

1-2.強い痛みが出る

強い痛みが出るのは、神経のある歯の虫歯を放置した場合です。虫歯菌が神経まで到達すると強い痛みが出ることになるでしょう。こうなると、痛み止めを飲んでも長くは続きません。治療法としては、歯の神経を抜くしかないでしょう。強い痛みが出ているときは、歯の中で神経が充血しているため、麻酔も効きにくくなります。そうなる前に治療するのが一番でしょう。

1-3.歯茎が腫れてくる

歯の神経が死んでしまうと、歯の中で腐ってしまいます。そして、根の先から細菌をばらまき始めるのです。その結果、アゴの骨に膿がたまり、歯茎が腫れて痛みが出てきます。こうなると、根の治療をして歯の中で腐ってしまった部分を取り除く必要があるでしょう。場合によっては歯茎を切り、大きくなった膿の袋を取り除くこともあります。

1-4.頭痛が起こる

上あごの奥歯は副鼻腔に近いため、根の先から出た細菌が副鼻腔にたまりやすくなっています。そのため、副鼻腔炎や頭痛を引き起こすこともあるでしょう。副鼻腔炎の場合は、抗生物質を1か月ほど飲んで、たまった膿を取り除く必要があります。また、原因である根の消毒をして、歯の中で腐ってしまった部分をきれいにすることになるでしょう。

2.放置すると危険な虫歯

虫歯には、放置しても自然治癒するものとそうでないものがあります。特に放置すると危険な虫歯にはどのようなものがあるかご紹介しましょう。

2-1.黒く透けている虫歯

歯の中が黒く透けている虫歯は、虫歯が大きく広がっている状態です。歯の表面は硬いエナメル質で覆われています。虫歯によってその一部分が溶けると、歯の中にある象牙質に虫歯が広がってしまうのです。そのため、硬いエナメル質だけが残り、歯が黒く見えてしまいます。神経近くまで虫歯がいくことで初めて痛みが出るため、気づかずに放置している人は多いでしょう。痛みが出る前に治療を始めれば、神経を残すことが可能です。

2-2.穴が空(あ)いているのにしみない虫歯

大きな穴が空(あ)いているのに痛みがない場合は、神経が死んでいる可能性があるでしょう。
痛みがないまま進行し、やがてアゴの骨に細菌が入り、歯茎が腫れたりアゴが痛くなったりします。虫歯の部分をすべて取り去り、根の中を消毒する必要があるでしょう。ただし、虫歯の部分が中で広がりすぎている場合は抜歯になります。

2-3.根だけになってしまった虫歯

虫歯が進行するとどんどん歯が欠けていきます。最後には、根の一部だけが残るようになるでしょう。この状態を放置すると、噛(か)み合わせがズレてきます。そして、周りの歯が折れたり上の歯が出てきてしまうのです。

その結果、アゴの位置や顔の形まで変わってしまうこともあるでしょう。治療法としては、抜歯をして、動いてしまった歯を部分矯正で元の位置に戻します。抜歯した部分にインプラントやブリッジ、入れ歯などの治療を行うことになるでしょう。

2-4.詰め物がとれたままの虫歯

通常、歯の表面はエナメル質が守っています。詰め物がとれたままだと、中にある弱い象牙質がむき出しになるため、虫歯の進行が速くなってしまうでしょう。痛みが出ないうちであれば、神経を残して治療することが可能です。

3.虫歯が引き起こす病気

放置すると危険な虫歯の中には、さまざまな病気を引き起こすものもあります。どのような病気の可能性があるのか考えてみましょう。

3-1.骨髄炎

根の中にある細菌がアゴに広がってしまうと、骨髄に感染して骨髄炎を発症します。アゴの骨が腐り、発熱や吐き気などの体調不良が現れることになるでしょう。骨髄炎は入院治療が必要です。抗生物質を点滴し、骨髄中の細菌をなくす必要があります。

3-2.心筋梗塞や脳梗塞

虫歯菌が骨や歯茎の血液から入り込み、脳梗塞や心筋梗塞を起こすこともあります。虫歯菌は常在菌であるため、少量であれば体に悪影響を及ぼすことはないでしょう。しかし、大量に長期間続くとこのような影響を及ぼすことがあるのです。虫歯菌の量を減らすため、虫歯を治療したり抜歯したりする必要があります。

3-3.アレルギーの原因になることも

虫歯菌が長期間たまっているとアレルギーの原因になることもあるのです。「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」という、金属アレルギーと似た症状のアレルギーを引き起こす可能性があるでしょう。症状としては、手足に水泡や嚢胞が現れるのが特徴です。もともとアレルギー持ちの人は、特に注意が必要になるでしょう。

4.虫歯の予防方法

虫歯は放置すると危険です。しかし、もっと大切なのは虫歯にならないように普段から気をつけておくことでしょう。

4-1.歯の抵抗力を高める

虫歯予防において、歯の抵抗力を高めることが大切になります。歯の表面にあるエナメル質や象牙質は、虫歯菌が出す「酸」から歯を守っているのです。特に象牙質は酸への抵抗力が弱く、虫歯になりやすいのが特徴。抵抗力を高めるために、フッ素塗布で歯を強くしましょう。フッ素配合の歯磨き粉やジェルなどを使用するのがおすすめです。

4-2.虫歯菌の数を減らす

虫歯菌の数が多いほど、酸を出す量が増えて虫歯になりやすくなります。できるだけ菌が増えない環境を作り出しましょう。電動歯ブラシを使って効率よく歯を磨く、フロスや歯間ブラシですき間の細菌を取り除くなど、毎日の歯磨きを見直してみてください。

また、キシリトールには唾液分泌を促す以外に、虫歯菌の働きを弱める効果があります。1回1粒、1日3~5回を目安に摂取するのがおすすめです。3か月続けると効果が出ると言われているため、ぜひ試してみてください。

まとめ

「痛くないから」と虫歯を放置しておくと、最悪命にかかわる事態を引き起こす可能性もあります。放置すると危険な虫歯を知り、自分の歯が今どのような状態なのか確認してください。そのためにも、痛みがなくても定期的に歯科医院で診てもらうことをおすすめします。

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