歯の寿命をのばすために知っておきたい3つのポイント

実は、日本人は歯の寿命が長くはないと言われていることをご存知(ぞんじ)ですか。毎日のしっかりとした予防とケアをしておけば、自分の歯の寿命ををしっかりとのばすことできます。そのためにも知っておくべき3つのポイントをここでご紹介しましょう。

  1. 歯の平均寿命はどのぐらい
  2. 歯を失う3つの原因を知っておこう
  3. 歯の寿命をのばすためのケア

1.歯の平均寿命はどのぐらい?

1-1.日本人は歯を失いやすい?

日本は長寿国で有名ですが、実は、日本人の歯の寿命は世界的に見ても決して長寿ではないのです。「日本人は長寿だから、寿命が来るまでのあいだに歯がなくなりやすい」というわけではありません。また、日本食が歯に悪いというわけではなく、事実として日本人の歯の寿命が決して長くはないということなのです。実際、歯のケアに対する日本人の意識が世界的に見てそれほど高くはないということも観察されています。ほかの様々な要因も考えられますが、歯の寿命をのばすためのケアについての意識を改革することが必要なことは確かであると言えるでしょう。

1-2.日本人の歯の平均寿命は50歳から70歳

日本人の平均寿命は男性で78歳、女性で85歳と言われています。一方、日本人の歯の平均寿命は50歳から70歳と言われているのです。この事実は何を意味しているでしょうか。つまり、自分の歯を失うのが寿命よりも20年以上も早く生じることがあるということなのです。もちろん、すべての人がそのようになるわけではありません。しかし、歯のケアを意識しなければ、平均的にそのような結末になってしまうということなのです。同時に、しっかりと歯のケアを意識していれば、歯の寿命をのばすことは可能であるということにもなります。

1-3.年齢ごとの歯の寿命

あくまでも平均としての情報ですが、一般に45歳から55歳までのあいだに平均3本の歯が失われていると言われています。また、55歳から65歳では5本、65歳から70歳では8本の歯が平均として失われているというデータがあるのです。これは何を意味することになるでしょうか。人の歯は、親知らずを抜かせば28本あります。つまり、平均として70歳までに12本しか歯が残っていないということになりかねないのです。歯を1本失えば噛(か)む力が約10%落ちます。また、総入れ歯になれば、約70%の噛む力は失われてしまうのです。噛む力を失えば、食や健康に影響があるでしょう。だからこそ、「80歳までに20本の歯を残そう」という「8020運動」があり、健康的な生活を歯のケアから始めていくことが進められているのです。

2.歯を失う3つの原因を知っておこう

2-1.歯は歯周病で失われる

歯を失う最大の原因は歯周病です。歯を失うケースの56%は歯周病が原因であるというデータもあります。歯周病は、最終的に歯を支えている骨をむしばんで、歯が土台を失うという経過になるのが普通です。そして、このような歯周病の進行は、症状がわかりにくい状態で進行していくことが観察されています。そのため、定期的に歯ぐきの状況をチェックして、健康な状態であるかどうかを確認する必要があるのです。ですから、歯の寿命をのばすためには治療よりも予防を心がけてください。歯周病は、虫歯よりも大きな歯を失う原因ですから、しっかりと歯ぐきの健康を保つように心がけましょう。

2-2.虫歯が原因でも歯は失われる

2番目に大きな歯を失う原因は虫歯です。虫歯はその症状には気付きやすいものですが、場所によっては気付いたときにはもうすでに歯が傷んでいることもあります。もし、歯に違和感を感じたなら、すぐに歯医者で確認をしてもらうとよいでしょう。虫歯についても大切なのは、治療よりも予防です。普段から虫歯にならないようしっかりと歯みがきをおこなうことを心がけてください。また、歯医者での定期検診をしてもらうことも不可欠でしょう。歯の寿命をのばすためには、歯周病対策とともに、虫歯を決して増やさないようにすることが必要なのです。

2-3.かみ合わせの力にも要注意

歯周病で歯を失うのは、歯槽骨(しそうこつ)と呼ばれる歯の下にある骨がむしばまれることが理由です。同じように、かみ合わせの力が一部の下の歯に強く加わると、歯の下の骨が弱くなります。そのような状況がやがて、歯を失う結果になってしまうのです。特に夜中に歯ぎしりが多い人などは、注意をしておくとよいでしょう。かみ合わせの問題はあごの関節が関係することもあります。思い当たる節があるのであれば、まずは歯医者で相談しておきましょう。

3.歯の寿命をのばすためのケア

3-1.プラークを取り除こう

プラークとは歯垢(しこう)と呼ばれるもので、歯の表面などにネバネバとまとわりついています。このプラークが歯をむしばむ最大の敵であると考えてよいでしょう。歯周病も虫歯もこのプラークの悪さによって起こります。というのも、プラークはいわば雑菌アメーバのようなもので、その酸や酵素が歯を溶かしたり、骨をむしばんだりするのです。ですから、定期的に歯みがきをして、プラークを取り除くことが、歯の寿命をのばすためのケアとして最も重要な点であると言えるでしょう。プラークを取り除くには毎日の歯みがきが大切ですが、ときにはこの歯垢は歯石へと変化していき、歯みがきでは取れなくなります。そのときには歯医者で歯石を取ってもらうようにしてください。検診もかねて定期的に歯医者で見てもらえば、その他の症状も早期発見できるはずです。

3-2.歯みがきの時間と正しい方法でしっかりケア

歯みがきの方法が悪ければ、どんなに歯をみがいても逆効果になりかねません。というのは、歯周病の原因は、歯が炎症を起こして、歯と歯ぐきのあいだにすきまが生まれることにあるからです。そのすきまにプラークが侵入していき、土台にある骨をむしばみます。歯みがきをするときに、もし歯の上から歯ぐきに向かってゴシゴシと歯をみがくと、歯ぐきがめくれてしまうのです。そして、歯と歯ぐきのあいだのすきまを広げてしまうことになるでしょう。ですから、歯ぐき側から歯の先に向かってブラッシングをすることが、正しい歯のみがき方となり歯ぐきをしっかり守ることになります。また、歯みがきは食後すぐにするようにしましょう。食後3時間でプラークが大量に発生します。プラークの発生前にしっかりと歯をきれいにしておくのが大切なのです。

3-3.歯ぐきのマッサージも大切

歯のケアと言えば歯みがきを思い浮かべるのが普通です。しかし、主な歯を失う原因は歯周病であることを忘れてはいけません。つまり、歯をきれいにするとともに、歯ぐきをケアすることも大切なのです。そのためにできることは歯ぐきのマッサージですが、このマッサージは歯みがきの際に常に行うとよいでしょう。歯をみがく際には、歯だけではなく、歯ぐきの根元からマッサージをするようにしてみがいてください。歯ぐきを傷つけることのないように注意することも大切です。歯ぐきは炎症によって腫れたり血が出たりすることもあります。初期症状であれば適切な処置で治りますので、不安があればすぐに歯医者で見てもらいましょう。

まとめ

歯の寿命をのばすためには、治療よりも予防が大切です。毎日のケアがその後何年も、しっかりと自分の歯を守っていくことになるでしょう。また、自分の歯をどれだけ持っているかによって、きちんと栄養のある食事を続けていけるかに影響が出てきます。だからこそ、

  • 歯周病に注意
  • 虫歯に注意
  • かみ合わせに注意

してきましょう。

また、

  • 定期的な歯みがきでプラークを除く
  • 歯みがきの方法を正しくして歯ぐきを守る
  • 歯ぐきへのマッサージで歯ぐきを強める

毎日の努力に加えて、歯医者での定期検診も大切です。かかりつけの歯医者で定期的に歯の状態を相談するようにしてください。

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