歯の寿命は人の寿命よりも短い? 平均年数や延ばす方法を解説!


年を取るにつれてだんだんと歯を失ってしまう、という人は決して珍しくありません。しかし、歯の寿命は生命の寿命に比べて短いということもないのです。人によっては、80歳を超えても入れ歯知らずということもあります。では、歯の寿命を左右するものはなんでしょうか?
今回は歯の寿命について解説します。

  1. 歯の寿命と歯を失う原因について
  2. 歯を失うリスク
  3. 差し歯の寿命について
  4. 歯の寿命を延ばす方法について
  5. 歯の寿命に関するよくある質問
  6. おわりに

この記事を読めば、セラミックの差し歯やブリッジの寿命もよく分かることでしょう。最近、歯の具合がよくないという人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.歯の寿命と歯を失う原因について

はじめに、歯の寿命と歯を失う原因について解説します。どのような原因があるのでしょうか?

1-1.歯の寿命はどのくらい?

歯の寿命は、場所によって差があります。奥歯が平均で50~55年に対し、前歯は80歳を過ぎても残っていることが珍しくありません。ちなみに、大人の歯は32本ありますが、60歳を超えると平均で21.2本になり、70~74歳になると15.2本にまで減ってしまいます。しかし、厚生労働省が「80歳になっても歯を20本残そう」という8020運動を推進した結果、平成28年度は50%の人が80歳になっても20本の歯が残っているという結果になりました。つまり、努力によって歯の寿命は延ばせるということです。

1-2.歯の寿命が短くなる原因

歯の寿命が短くなる原因は、歯周病と虫歯です。歯周病とは歯ぐきが炎症を起こす病気で、進行すれば歯を支える土台の骨が溶けて抜歯しなければならなくなります。虫歯は、虫歯菌によって歯が溶かされる病気です。虫歯が進行すれば歯の中心にまで細菌が入り込み、やはり抜歯しなければなりません。歯周病も虫歯も自然治癒することはほとんどなく、病気が進行するほど歯の寿命は短くなります。

1-3.連鎖的に歯を失う危険性

歯は、互いを支えあっているため、1本歯を失うと周りの歯も影響を受けます。そのため、差し歯やブリッジなどをして残った歯を支える治療を行うのが一般的です。しかし、治療が不十分であったり途中で中断してしまったりすると、連鎖的に歯を失う可能性があります。また、差し歯やブリッジにも寿命があり、定期的にケアをしていないと周囲の歯から歯周病や虫歯になる可能性もあるでしょう。差し歯の寿命については、後の項で詳しく説明します。

1-4.歯ぎしりなど

歯を食いしばるくせのある人や寝るときに歯ぎしりをする人は、歯の摩耗が激しく、歯が割れやすくなります。特に、若い年代で歯が欠けてしまう人は、歯ぎしりや歯を食いしばるくせがある人が多いでしょう。

2.歯を失うリスク

この項では、歯を失うリスクについて解説します。どのようなリスクがあるのでしょうか?

2-1.健康面でのリスク

歯を失えば、ものが噛(か)めなくなります。入れ歯や差し歯で失った歯を補うことはできますが、普通の歯と同じように噛むことは難しいでしょう。そのため、よく噛まずに飲み込むことも多くなり、消化器官に負担がかかることもあります。また、歯を失えばかみ合わせも悪くなり、肩こり・頭痛などが起きやすくなることもあるでしょう。

2-2.認知症のリスク

歯を失うと、認知症を発症するリスクが1.9倍にも上がることが、最近の研究で分かってきました。ものを噛まないと、脳の記憶をつかさどる「海馬(かいば)」にある細胞が死滅しやすくなります。その結果、認知症のリスクがアップするのです。また、要介護になる確率も1.5倍ほど上がります。これは、食生活が乱れると骨が弱くなり、転倒から骨折、寝たきりといったリスクがアップするためです。高齢になっても自分の力で生きていくためには、歯の健康も欠かせません。

2-3.美容へのリスク

歯を失うと、ほほから顎にかけての筋肉が一気に垂れ下がり、老けて見られます。若い年代の人でも、歯を失うと5~10歳程度年上に見えることも珍しくありません。若々しい容貌を保つためには、歯が必要です。

3.差し歯の寿命について

1-3でご紹介したように、差し歯は失った歯う大切なものです。差し歯には、色々な素材があります。特徴や寿命は以下のとおりです。

金属:金歯や銀歯など昔から使われてきたオーソドックスな素材で、寿命は7~10年
硬質レジン:プラスチックの一種で、金属より安価な分、寿命は長くて7年程度。汚れも目立つ
セラミック:金属より硬質で、歯の色に似せて作ることができる。寿命は8~10年で、口腔内(こうくうない)の手入れがよければ20年でも持つ
ジルコニア:セラミックよりも硬度があり、金属を使わずに歯科治療が可能だが、固すぎて健康な歯を傷めてしまう可能性もある。寿命は8~10年ほど

つまり、差し歯は作っておしまいではなく、定期的なケアや交換も大切になります。

4.歯の寿命を延ばす方法について

この項では、歯の寿命を延ばすコツやポイントを解説します。ぜひ、参考にしてください。

4-1.虫歯や歯周病の早期治療を行う

虫歯や歯周病は、早期に治療するほど周囲の歯への影響も少なく、治療期間も短くてすみます。歯医者が大好きという人はいないと思いますが、口の中に違和感や痛みを覚えたら、できるだけ早く歯医者へ行きましょう。

4-2.定期検診を受け続ける

30代までは半年に一度、40代以降になったら3か月に1度は歯科で定期検診を受けましょう。定期検診を受ければ、歯垢(しこう)を除去することもでき、虫歯や歯周病の早期治療も可能です。

4-3.歯磨きは丁寧に行う

歯磨きは、歯間ブラシなども用いて丁寧に行いましょう。年齢が上がるにつれて唾液の量が減り、虫歯のリスクも高まっていきます。また、歯周病を予防する歯磨き粉なども利用してみましょう。

5.歯の寿命に関するよくある質問

Q.インプラントならば、普通の歯と同じようにかむことができますか?
A.そのように言われていますが、人によっては痛みや違和感が強く出ることもあるでしょう。

Q.虫歯がなくても歯医者に通っていいのですか?
A.予防歯科という考え方があり、口腔ケアをすることで事前に虫歯を防ぐことができます。ぜひ、定期的に受診してください。

Q.差し歯は保険がききますか?
A.健康保険が適用になる差し歯は限られており、寿命も短いものです。保険がきかない差し歯の方が値段はかかりますが、寿命が長いでしょう。

Q.親知らずは、抜いてもかまいませんか?
A.親知らずの抜歯が歯科医から提案されるときは、生え方に問題がある場合や虫歯です。医師と相談し、最善の方法を取りましょう。

Q.歯周病の自覚症状はありますか?
A.朝起きると歯がねばねばした感覚があったり、歯磨きをすると必ず歯ぐきから出血するようになったりした場合は、歯医者に行きましょう。

6.おわりに

いかがでしたか? 今回は歯の寿命について解説しました。高齢になっても生き生きと健康に過ごすためには、歯のケアはとても大切です。ぜひ、かかりつけの歯医者を作り、定期的に歯のケアをしてもらいましょう。そうすれば、虫歯や歯周病の治療も早期に始めることができます。


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