インプラントと口臭の関係とは? 口臭対策・予防法や治療について


インプラントは、虫歯・歯周病などで失った歯の箇所に埋めこむ人工歯根(じんこうしこん)のことです。自然な歯と同じ見た目になることから、インプラントは多くの人に選ばれている治療法となります。しかし、「インプラント治療を行った後に、口臭が気になり始めた」「息が臭い」という人もいるでしょう。治療後に口臭が出てくるのは、さまざまな原因があるのできちんと把握しておかなければなりません。そこで、本記事では、インプラントと口臭の関係・対策法と予防法・治療について説明します。

  1. インプラントと口臭の関係について
  2. インプラント治療後の口臭対策・予防法
  3. インプラント治療について
  4. インプラント治療と口臭に関してよくある質問

この記事を読むことで、インプラントと口臭の関係について詳しく知ることができます。口臭が気になる方は、ぜひ参考にしてください。

1.インプラントと口臭の関係について

インプラントによる口臭を解消するためには、関係について詳しく知ることが大切です。インプラントの基礎知識・口臭が出る原因・注意点などについて説明します。

1-1.インプラントとは

人工的な歯の根っこのことを人工歯根といいますが、インプラントはその上に人工の歯冠(しかん)を作る治療法です。英語の「implant」のことで、しっかりと差しこむ・植えこむという意味を持っています。詳しく説明すると、インプラントは人工歯根(フィクスチャー)・連結部分(アバットメント)・人工歯(上部構造)の3つの部品で構成されているのです。
インプラントの特徴は、自分の歯と同じように噛(か)むことができ、見た目も天然の歯と同じ白さを保つことができる点となります。銀歯とは異なり、金属アレルギーを起こす心配はありません。

1-2.インプラント治療後に口臭がきつくなる?

インプラント治療後に、口臭がきつくなるのはありえることです。口臭がきつくなるのは、インプラントの構造が関係しています。かみ合わせのバランスが崩れることで、歯茎(はぐき)に埋めこまれているネジ部分が緩んだり、セメントが流れ出たりすることがあるでしょう。インプラントの接着部分に不具合が出ると、そのすき間から雑菌が入りこみます。その結果、口臭がきつくなるのです。

1-3.なぜ口臭が出てくるのか

インプラントの構造以外にも、さまざまな原因があります。まず、原因の1つとしてあがっているのが「ブラッシング」です。ブラッシングを怠ったり、きちんと正しい方法で磨いていなかったりしていると、虫歯・歯周病になる可能性が高まります。口腔(こうくう)内に細菌が増え、口臭の原因となるのです。インプラントは虫歯・歯周病にならないということにはなりませんので注意してくださいね。
また、磨き残しをそのままにしたり、口臭を放置したりしていると、インプラント周囲炎になる可能性があります。インプラント周囲炎とは、歯周病・歯肉炎の1つで、プラークの付着によって起こる炎症のことです。プラークは、歯の表面に固着した細菌となります。インプラント周囲炎を改善するためには、プラークを除去しなければなりません。

1-4.注意点について

インプラント治療後の口臭は、絶対に放置してはいけません。「自然と治る」「時間が経(た)てば治まる」と思いがちですが、口腔内の環境が悪くなっている証拠です。セルフケアでは取りのぞくことができないプラークもあるため、歯科医院で専門的な治療を受けなければなりません。治療後に口臭が気になり始めたら、すぐに診察を受けてください。

2.インプラント治療後の口臭対策・予防法

インプラント治療後の口臭は、どう対処すれば良いのでしょうか。ここでは、口臭対策・予防法について詳しく説明します。口臭が気になっている方は要チェックです。

2-1.正しいブラッシング方法

自分でできる方法としては、正しいブラッシングをすることが1番の対策です。きちんとブラッシングをしていると思っていても、実際はできていなかったというケースがあります。自分の歯を守るためには、毎日の正しいブラッシングが必要です。以下に、ブラッシングの方法をピックアップしましたので、ぜひチェックしてください。

  1. えんぴつの持ち方で歯ブラシを持つ
  2. 毛先を歯の表面にあてながら軽い力で動かす
  3. 5~10mmの幅を目安に、小刻みに動かし、1~2本ずつ丁寧に磨く

ポイントは、歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目・歯と歯の間にきちんとあてて磨くことです。特に、プラークがつきやすい部分でもあるため、歯ブラシの毛先を届かせるように意識して磨いてください。インプラントの部分も丁寧に磨きましょう。

2-2.定期的な口腔(こうくう)ケア

毎日正しいブラッシングをしていても、食べカスなどのプラークがすべて取りのぞけるわけではありません。磨き残しはできるだけ避けたいところですが、セルフケアが行き届かないところもあります。そのため、歯科医院での定期的な口腔ケアが必要です。
歯科医院では、専用の機械を使って歯と歯・歯と歯茎の間にあるプラークを取りのぞくことができます。虫歯・歯周病になりそうな部分も早期発見ができ、軽症のうちに治療が可能です。
できれば、3か月~半年に1回の定期検診を受けてください。自宅でできるブラッシングケアをしながら、定期的に歯科医院で診てもらうのが理想的です。

2-3.インプラントの修正について

連結しているネジの部分が緩んでいる・上部構造に問題がある場合は、インプラントの修正が必要です。よくあるインプラントの不調とそれぞれの対策について、以下にピックアップしてみました。

2-3-1.連結部分のネジが緩んでいる場合

取りはずせるインプラントのパーツをはずして洗浄した後、ネジの交換、または締めなおしを行います。

2-3-2.かみ合わせが悪い場合

かみ合わせでインプラントのセメントが流れた場合は、上部構造を取りはずした後、丈夫構造の内部と表面を清掃します。取りはずしができない場合は、上部構造をけずって取りはずすことになるでしょう。この場合は、再び上部構造を作りなおさなければなりません。

2-3-3.上部構造の適合問題

上部構造の不適合によってセメントが流れ出た場合は、再び作りなおす必要があります。

2-3-4.セメントの取り残し

セメントで上部構造を合着するタイプは、合着後に上部構造とインプラントからはみ出たセメントを除去しなければなりません。この際に取り残しがあると、口臭の原因となるため、歯科医院できちんと取りのぞいてもらう必要があります。

以上のように、インプラントや口腔環境がどのような状態になっているのか把握しなければなりません。状態によって、適した処置を選び実施することになります。

2-4.歯科への受診がおすすめ

インプラント治療後の口臭は、自分で改善することが困難でしょう。正しいブラッシングを行うことで解消できたケースはありますが、きちんと歯科で診察を受けて原因を突き止めることが大切です。原因がわからなければ対処の仕様もありません。まずは、インプラントの治療を受けた歯科に相談すると良いでしょう。口臭以外に気になっている点があれば、それもきちんと伝えてくださいね。

2-5.注意点

インプラントが口臭の原因だと思っていたことが、実は、違う原因だったということがあります。たとえば、歯周病・インプラント周囲炎など歯茎の問題です。インプラント本体ではなく、歯茎に問題が起きている場合も、きちんと適切な処置を受けることで改善されることが多くあります。大切なのは、異変を感じたらすぐに歯科を受診することです。

3.インプラント治療について

適切なインプラント治療を受けるためには、歯科の選び方・口腔ケアが必要不可欠です。それでは、インプラント治療について詳しくチェックしておきましょう。

3-1.歯科の選び方

インプラント治療を受ける場合、まずは、歯科医院がインプラントに対応しているのか調べなければなりません。インプラントを利用する方が増えてきているため、治療を行う歯科も増えてきました。ただし、中には、治療経験が浅いところもあります。歯科選びに悩んだときは、以下のポイントに注目すると良いでしょう。

  • インプラント治療の実績を持っているか
  • 治療前に検査を行い、丁寧に説明してくれるか
  • スタッフや歯科医師の対応が良いか
  • 歯科医院内の雰囲気が良いか
  • 口コミ・評判が良いか
  • 予約が取れやすいか
  • 保証・アフターフォローが充実しているか

精度の高い治療を実践する「吉松歯科医院」では、1人にじっくり時間をかけて治療を行います。安心の治療保証も充実しており、インプラントは10年間の修理・再製作が無料です。治療後の不調でも、安心して治療を受けることができるでしょう。

3-2.治療後の口腔ケアについて

インプラント治療を行った後、骨と結合するまで約6か月かかるといわれています。歯科で術後の様子を観察しながら、口腔ケアを行っていかなければなりません。口の中にインプラントが入ってから、定期的なメンテナンスを行うことになりますが、頻度は歯科医院や状態によって異なります。治療後の1年間は、3か月に1回が目安となるでしょう。また、歯科医院で行うメンテナンスは、以下のとおりです。

  • 口の中でトラブルが起きていないか健康状態の確認
  • レントゲン撮影
  • かみ合わせの確認
  • インプラントの上部構造を取りはずしてからのクリーニング
  • 歯磨き指導

歯科での定期的なメンテナンスを受けながら、自宅ではブラッシングを丁寧にしていきましょう。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを併用すれば、磨き残しの防止につながるのでおすすめです。

3-3.そのほか注意点

歯科医院の中には、インプラントの治療を行っていても適当に施術をするところがあります。たとえ、友人からおすすめされた歯科医院だとしても、【3-1.歯科の選び方】で提示したポイントをしっかりチェックしてください。治療前に、検査を行い事細かく説明してくれる歯科なら安心して治療を受けることができます。

4.インプラント治療と口臭に関してよくある質問

インプラント治療と口臭に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.インプラントに適した歯ブラシの選び方が知りたい
A.インプラント手術後は、できるだけ歯茎が傷つかないようにしなければなりません。歯ブラシを選ぶときは、ドーム状のものでやわらかい毛先タイプを選ぶと良いでしょう。歯科医院の中には、口腔外科手術痕の専用歯ブラシが購入できるところもあります。また、歯茎の状態が安定するまで約2週間はかかるでしょう。その間はうがいをしすぎたり、強い力で歯磨きをしたりしないようにしてください。

Q.インプラント周囲炎の予防方法は?
A.インプラントには神経がないため、細菌感染をしても自覚症状がなかなか現れません。そのため、歯を支える歯槽骨(しそうこつ)がぐらついたときに初めて気づくケースがあります。常に、状態を確認するのはもちろんのこと、定期的なメンテナンス・正しいブラッシングを続けましょう。

Q.インプラントの修正にいくらかかるのか?
A.保証期間内であれば、無料で修正してくれる歯科医院があります。ただし、保証・アフターフォローが充実していないところは、修正費用を支払わなければなりません。内容にもよりますが、約10~40万円かかります。再びインプラントを作らなければならない場合は、1本あたり10~15万円かかるでしょう。

Q.インプラント治療・メンテナンスは保険が適用できるか?
A.基本的に、インプラント治療・メンテナンスは保険適用外となります。自費診療となるため、健康保険のように安くはなりません。ただし、先天的に歯が欠損している場合などは、インプラント治療に健康保険が適用されるケースもあります。

Q.ブラッシング以外に私生活で気をつけておきたい口臭対策は?
A.外食やコンビニ弁当などが多い・昼夜逆転生活を送っている・ストレスを感じるなどの生活習慣も、口臭を悪化させる要因です。インプラント治療後は、口腔ケアの見直しと同時に、規則正しい生活に改善することも大切なポイントとなります。

まとめ

いかがでしたか? インプラントは、自然の歯と同じ色が再現できると好評です。しかし、インプラントの不備や不適切なブラッシングによっては、口臭が出てくる可能性があります。口臭を解消するためには、何が原因なのか突き止めなければなりません。異変を感じたら、すぐに歯科を受診しましょう。また、インプラント治療を受ける際は、インプラント治療の実績があり、保証・アフターフォローが整っている歯科を選ぶことが大切です。


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