歯科用CTとは? メリットや診断方法など徹底解析!


CTはComputed Tomographyの省略で、放射線(X線)を放ち、コンピューターで画像を処理・分析する装置のことです。歯科用CTも、コンピューターを用いてデータ処理・画像の再構成を行いますが、近年開発されたばかりということもあり、注目されています。インプラント治療や親知らずの抜歯に使われることが多く、医療歯科に必要不可欠な装置となっているのです。適切な治療を受けるためには、歯科用CTについて詳しく把握しておかなければなりません。本記事では、歯科用CTの基礎知識やメリット・診断方法などについて説明します。

  1. 歯科用CTの基礎知識
  2. 歯科用CTのメリット
  3. 歯科用CTによる診断について
  4. 歯科用CTに関してよくある質問

この記事を読むことで、歯科用CTについて詳しく知ることができます。インプラント治療や親知らずが気になっている方は、ぜひチェックしてください。

1.歯科用CTの基礎知識

歯科用CTとは、一体どのようなものなのでしょうか。概要やできること、使われる治療、普及率・最近の傾向について説明します。治療を始める前に、ある程度の知識を習得しておきましょう。

1-1.CTとは

Computed Tomography(コンピューター断層撮影)のことを省略して、CTと言います。X線を利用して、体の内部(断面)を画像化する検査です。断面を画像化することで、体の細かな情報を得ることができます。病院で使用する際は、検査台に寝た状態で、筒の中に入って検査を行う流れです。検査時間は約10~20分で済みます。主に、心臓・気管支・肺・大動脈・肝臓・腎臓などの病変に関して優秀な働きをする機器です。

1-2.歯科用CTとは

歯科用CTは、頭頸部(とうけいぶ)に特化したX線装置のことです。基本的な構造はCTと変わりませんが、歯科用は歯科領域の診断に優秀な役割を果たします。短時間のX線照射を行うことで、歪みのない繊細な画像を断面で撮影でき、細部まで観察可能です。歯科用CTが必要な治療を行う場合は、治療前はもちろんのこと、治療後もCT撮影を行い状態をチェックします。

1-3.できること

歯科用CTでできることは、主に3つあります。1つ目は、見えなかったものが見えることです。一般のレントゲン撮影では見えなかった部分が、容易に確認することができます。口の中は小さく、スペースが狭いからこそ、細部まできちんと確認しなければなりません。2つ目は、分からなかったことが分かることです。歯科用CTを用いることで、顎や歯だけでなく、鼻の奥にある上顎洞(じょうがくどう)の形態や粘膜の状態も分かります。口腔(こうくう)内に潜んでいる病巣などを、立体画像で確認できるでしょう。そして、3つ目は、治療の安全性が広がることです。歯科用CTを用いる治療は幅広く、歯科治療に応用することができます。より正確な治療・診断ができるため、治療の安全性が高まるのです。

1-4.どんな治療に使われるか

歯科用CTが使われる治療は、インプラント治療や親知らずなどの抜歯などが挙げられます。ほかにも、矯正・根管治療などにも使われることが多く、歯科治療に大活躍しているのです。近年、増加している歯周病治療にも使われています。歯科用CTを使うことで、歯周病がすすんでいる骨の破壊程度などをリアルに見て判断することができるのです。

1-5.普及率・最近の傾向

最近は、インプラント治療が身近なものとなりつつあります。インプラント治療は歯や骨など細部までの確認が必要なため、一般歯科医院でも歯科用CTを設置する動きが活発化している状態です。ハッキリとした普及率は分かりませんが、設置する歯科医院が増えてきていることは明らかでしょう。歯科用CTにもメーカーによってさまざまな種類があり、1回の撮影で眼窩下孔(がんかかこう)から顎関節までの情報が得られる製品など需要が高まっています。

2.歯科用CTのメリット

それでは、歯科用CTの具体的なメリットについて説明します。また、正しく利用するためにも、デメリット部分についてもきちんとチェックしておきましょう。

2-1.原因の究明

歯科用CTの大きなメリットは、原因の究明です。虫歯や歯周病など、歯や口腔(こうくう)内の病気には原因があります。パノラマ画像によるレントゲン撮影では、一体どの部分が原因となっているのか判断しにくい部分があるのです。また、インプラント治療においては、埋入する部位の骨の状態を正確にしておかなければなりません。歯科用CTを使えば、原因究明や確実な判断が可能となります。

2-2.短時間のX線放射

従来のレントゲン撮影は、一般のCTを利用しているところもあり、撮影・画像分析に数十分ほどかかっていました。しかし、歯科用CTはコンピューターの性能が向上すると同時に、データ処理速度も向上し、画像の再構成にかかる時間が短縮できます。よって、ほとんどの歯科用CT撮影は、約10秒~1分以内で済むでしょう。検査・治療時間の短縮にもつながるため、大きなメリットと言えます。

2-3.座ったままの撮影

歯科用CTは、体の全体ではなく、頭頸部(とうけいぶ)の撮影に特化したものです。一般のCTよりもコンパクトな装置となっており、自分の服を着て座ったままの撮影ができます。専用の衣服に着替えたり、立ったりすることはありません。足が不自由な方や高齢者の方でも、安心して撮影できます。また、座ったままの撮影は、時間短縮にもつながるのです。

2-4.高画質

歯科用CTは、少ない被ばく量で、口腔(こうくう)内を高画質で再現することができます。従来のCTと比べ、X線の照射領域を必要最低限に調節可能です。さらに、高画質かつ3次元の画像として見ることができるため、よりリアルに口腔(こうくう)内が再現できます。誰が見ても同じ画像として判断できることから、診断の差が少なくなるのもメリットの1つです。診断の差が少なくなれば、的確な治療を受けることができます。

2-5.デメリット

歯科用CTには、デメリットもあります。それは、すべての歯科医院に導入されていないことです。確かに、インプラント治療の需要から、導入する歯科医院が増加しています。しかし、増えていると言っても全体の1%に満たないと言われているのです。また、撮影にかかる費用が高めというデメリットもあります。

3.歯科用CTによる診断について

歯科用CTの診断方法や特徴・導入している歯科・歯科選びのポイント・相談窓口・注意点について説明します。利用を考えている方は、ぜひチェックしてください。

3-1.診断方法・特徴について

歯科用CTによる診断は、従来とは比べられないほど、あらゆることが分かります。インプラントの手術前診断や歯周病診断による歯槽骨欠損部の状態把握・根管形態の診断・根尖病巣(こんせんびょうそう)の診断・再生療法の経過観察など、さまざまです。CTの3D構成画像は、医師だけでなく患者さんにとっても分かりやすい画像診断法となります。

3-2.導入している歯科について

以前まで、歯科用CTは大規模病院だけにしか設置されていませんでした。しかし、歯科治療における必要性が高まり、一般歯科医院でも導入するところが増えてきています。歯科用CTを導入している歯科医院は、導入していないところよりも正確・安全な治療が可能です。正確な診断・治療ができるのはもちろん、わざわざ治療経過を見るために大規模病院へ行く必要がありません。治療前の診断から、治療後の経過まですべて歯科医院で済ませることができます。患者さんの負担は大きく減少するでしょう。

3-3.歯科選びのポイント

「歯科用CTを導入していれば、どこでもいい」というわけではありません。歯科医院によって、医師との相性や雰囲気・予約の取りやすさなど、さまざまな部分に違いがあります。治療を受ける歯科医院を選ぶ際は、以下のポイントに注目してください。

  • 歯科用CTを導入しているか
  • 丁寧かつ分かりやすい説明で伝えているか
  • 治療前に、きちんと内容を説明してくれるか
  • 口コミや評判が良いか
  • 治療内容(インプラント治療)などの経験・実績が豊富か
  • 1人1人の治療に時間をかけるか
  • 治療保証が充実しているか

治療前の検査をしない・原因や治療内容の説明をしない歯科医院は、選んではいけません。以上のポイントを踏まえた上で、きちんと自分が納得できるか判断して、治療を始めてくださいね。

3-4.相談窓口

医療用CTや歯・口腔(こうくう)内のトラブルに不安な点・疑問点がある場合は、歯科医院に相談してください。インプラント治療やマイクロスコープを用いた根管治療などを行っている「吉松歯科医院」は、どのような内容でも相談を受けつけています。土・日・祝日をのぞく8:30~18:00まで、電話にて相談可能です。1人で悩まずに、ぜひ1度話をしてみてはいかがでしょうか。

3-5.注意点

医療用CTを利用する場合は、撮影にいくらかかるのか、具体的な料金・費用を尋ねておいたほうがいいでしょう。撮影後になって、「こんなに高いとは思わなかった!」と、トラブルになってしまっては意味がありません。また、歯科医院によって撮影費用が異なるため、事前に、きちんと確認しておいたほうがいいでしょう。

4.歯科用CTに関してよくある質問

歯科用CTに関してよくある質問を5つピックアップしてみました。治療を考えている方や始める方は、ぜひチェックしてください。

4-1.通常CTと歯科用CTの違いとは?

断層撮影となるCTは、医療用の場合、最新モデルでも0.5ミリメートル厚ごとに撮影可能です。一方、歯科用CTは0.1ミリメートルまで非常に細かい断層が撮影できます。3次元レベルで考えると、画素数では約45倍の違いが出てくるのです。歯科治療は、数ミリメートル単位での診断が必要とされるため、歯科用CTのほうが正確性に優れていると言えます。

4-2.歯科用CTの歴史が知りたい

日本においては、1992年ごろ、日本大学とモリタ製作所が歯科用コーンビームCTの開発をスタートさせました。1997年には試作初号機が完成し、臨床が開始、2000年には厚生労働省から歯科用CTとして初の認可を受けたのです。その後、コンピューター性能の向上や撮影領域の広大などで、さらに技術が向上しています。

4-3.歯科用CT撮影に、保険は適用できるか?

保険が適用できる治療内容とできないものがあります。歯科用CT撮影での保険が適用できるのは、ほんの一部と言われているため、適用できないケースが多いでしょう。保険が適用されれば3,000~4,000円ほどで済みますが、自費であれば1~2万円ほどかかります。

4-4.インプラント治療に医療用CTが必要な理由とは?

さまざまな歯科治療に使われていますが、インプラント治療においては必要不可欠なものとなっています。なぜなら、レントゲンだけでは骨の厚みや質・形状・神経の走行などが分からないからです。しかし、歯科用CTを利用すれば、これらの内容を十分に把握でき、インプラント治療のトラブルを防ぐことができます。

4-5.被ばく量が気になる……安全性はあるのか?

「妊娠中でも歯科用CTはできるのか」と、不安になっている方を見かけます。しかし、年間の被ばく量は100mSv以下と定められており、歯科用CTは0.1mSv程度です。ただし、照射野が広くなれば、被ばく量が増大します。大切なのは、検査目的に応じて、照射野を適切に選択することです。被ばく量に関して、神経質になる必要はありませんが、心配な方は1度歯科医院に相談するといいでしょう。

まとめ

いかがでしたか? 歯科用CTは、従来のレントゲン撮影や一般のCTよりも細かな断面画像を得ることができます。歯科治療は、細かな神経や根管・歯の状態などを確認しなければならないため、歯科用CTが大きなポイントです。正確かつ適切な治療を受けるためには、歯科用CTの活用が大切となります。特に、インプラント治療においては正確さと安全性が大切です。歯科用CTを導入している・丁寧な説明を行っている歯科医院を選択してくださいね。あらかじめ、歯科用CTの有無や歯科医院の選び方などを把握しておけば、スムーズな治療ができます。


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