歯垢を除去して歯周病を撃退!プラ―クコントロールで口臭対策にも!


歯垢は、歯周病や虫歯を進行させるだけでなく、ひどい口臭が発生する原因になります。美しい口元を実現するためにも、口臭予防のためにも、歯垢を常に除去することが大切です。しかし、自己流の方法では完全にキレイにするのは困難と言えます。そこで、今回は、歯垢の除去や歯垢を溜(た)めないようにするためのプラークコントロールについて、詳しく解説しましょう。

  1. 歯垢とは?
  2. 歯垢が溜(た)まっているかセルフチェックしてみよう!
  3. 歯垢の除去について
  4. 歯垢の効果的に予防する方法とは
  5. 良い歯医者の選び方を解説
  6. 歯垢の除去に関するよくある質問

この記事を読むことで、歯垢の除去やプラークコントロールのメリットや必要性を理解し、口内環境を良好に保つことができます。虫歯や歯周病・口臭予防を適切にできるようになるため、将来にわたって役に立つことでしょう。まずは、記事をしっかりと読み込み、理解しながら進めてみてください。

1.歯垢とは?

最初に、歯垢についての基本を学びます。歯垢と歯石の違いや問題点、溜(た)まりやすい人の特徴などについても理解してください。

1-1.歯垢とはどんなもの?

歯垢とは歯の付着物であり、食べかすの中で細菌が増殖することで作られるものです。別名として、プラークやバイオフィルムなどと呼ぶことともあります。見た目は白色から薄い黄色をしていて、粘着質です。食後に正しくブラッシングをすることなどで増殖を防ぐことができます。

1-2.歯垢ができる原因やできやすい場所について

歯垢ができる原因には、歯みがきが不十分・乱れた食生活などがあります。食事の後にきちんと歯みがきをしていれば、歯垢が付着しにくくなるはずです。また、いつも何かを口にしていたり、糖質が多い食事をしていたりすることも歯垢を増やす原因と言えます。歯垢は、歯と歯の間・歯周ポケット・歯の付け根や裏側・奥歯の溝などに溜(た)まりやすいので気を付けましょう。

1-3.歯垢と歯石の違いについて

主な違いについては、以下を参考にしてください。

  • 歯垢:歯に付着する粘着質の物体
  • 歯石:歯垢が石のように硬くなったもの

つまり、歯垢を放置することで歯垢になるというわけです。歯石になると通常の歯みがきでは落としにくいため、歯医者などで取ってもらう必要があります。

1-4.歯垢の問題点を学ぼう

歯垢は、以下のような問題をもたらします。

1-4-1.歯周病・口臭・虫歯の原因になる

歯垢の中には、細菌がたくさん住んでいます。たとえば、歯周病菌は歯ぐきの腫れ・出血など、歯周病の原因です。また、歯垢が歯に付着することでエナメル質を変化させ、虫歯の進行を促進します。また、歯垢は細菌の活動により強い臭(におい)を発するため、口臭の原因となるので気を付けましょう。

1-4-2.見た目に不潔な印象を与える

歯垢が歯に付着すると、不潔な印象になります。歯の色も黄ばんで見えるため、美しくありません。歯垢が付いたままにしておくとほかの人から「歯みがきをしていない不潔な人」と思われてしまいます。

1-4-3.味覚障害を引き起こすことがある

歯垢が溜(た)まると、舌の味蕾(みらい)の働きを弱めることがあるので気を付けましょう。味蕾(みらい)は味を感じるためのものなので、味覚障害を引き起こすことがあります。味覚障害は食事の楽しみを奪い、栄養不足につながるので注意が必要です。

1-4-4.口内炎の発症・悪化につながる

歯垢の中に住んでいいる細菌により、口内炎が起きたり悪化したりするものです。口内炎がひどくなると、痛みががまんできなくなったり食事が摂(と)れなくなったりします。特に免疫力が弱くなっている人は、歯垢を溜(た)めないようにしましょう。

1-5.歯垢が溜(た)まりやすいのはどんな人?

以下の人は歯垢が溜(た)まりやすいので気を付けましょう。

1-5-1.食後や寝る前に歯みがきをしない

歯みがきの習慣が無い人は、歯垢が溜(た)まりやすくなります。食べかすが歯に付着して歯垢となっても、歯みがきをしっかりしていれば問題ありません。しかし、歯みがきの習慣が無ければ歯垢を落とすことも無いまま増殖するばかりです。

1-5-2.歯みがきが不十分

歯みがきをしていても、不十分では意味がありません。みがき残しがあれば歯垢は増殖してしまうからです。しっかり歯みがきをしている人でも、歯のすき間や裏が不十分なことはよくあります。

1-5-3.食べることが好き

食べることが好きな人は、食べかすが残りやすいので歯垢が溜(た)まりやすいと言えます。特に、甘いものや主食を好んで食べる人は、注意しましょう。食べることが好きな人は、ほかの人よりも歯垢が溜(た)まりやすいことを自覚し、丁寧な歯みがきをしてください。

1-5-4.ガムをかまない

食後にガムをかむことで、食べかすが自然に取れて唾(だ)液の分泌(ぶんぴ)を促すことができます。しかし、ガムをかまない人はメリットを受けることができません。結果として、食べかすが口の中に残り、歯垢が溜(た)まりやすくなるのです。

1-5-5.ストレスを抱えている

大きなストレスを抱えていると、暴飲暴食に走りやすくなります。また、唾(だ)液が少なくなって、食べかすが残りやすくなり、歯垢が溜(た)まるのです。

1-5-6.ドライマウス

ドライマウスとは、ストレスや病気・薬の副作用などが原因で唾(だ)液の分泌が極端に少なる状態です。唾(だ)液には、殺菌効果があるため、減少すれば口内環境は悪化し、歯垢が増えてしまいます。

1-5-7.歯並びが悪い

歯並びが悪いと、歯のすき間や見えにくい場所に歯垢が溜(た)まります。さらに、歯みがきでも届きにくいため、自分でケアしにくくなるのです。歯並びが良い人と比較すると、歯垢が溜(た)まるリスクが高いことを自覚しましょう。

1-5-8.虫歯や歯周病を発症している

虫歯や歯周病を発症していると、患部を避けてものをかむようになります。すると、患部周辺に食べかすが付着したままになりやすく、歯垢が溜(た)まってしまうのです。さらに、虫歯や歯周病周辺は痛みや不快感があるため、歯みがきもしづらいことも問題と言えます。

1-5-9.高齢者

高齢者は、唾(だ)液の減少・歯の欠損・認知の低下など、さまざまな要因で口内ケアをおろそかにしがちです。また、ものをかみにくくなるため、やわらかいものを好んで食べることが歯垢を増やす原因となります。

1-5-10.妊婦

妊娠中は、ホルモンバランスが大きく変化することで口内環境が悪化し、歯垢が溜(た)まりやすくなります。中には、歯みがきをするだけで吐き気を覚える人もいるため、歯垢(しこう)が溜まってしまう人もいるのです。

2.歯垢が溜(た)まっているかセルフチェックしてみよう!

実際に歯垢が溜(た)まっているかどうか、簡単なセルフチェックをしてみましょう。結果によっては、すぐに治療を開始してください。

2-1. 歯垢が溜(た)まっているかのセルフチェック

まずは、以下のセルフチェックをしてみましょう。多く当てはまる人ほど、歯垢が溜(た)まっている可能性が高くなります。

  • 歯の表面に白~薄黄色の物体が付着している
  • 口の中がネバネバする
  • 歯ぐきが腫れやすい
  • 口臭がある
  • 歯みがきをしない
  • 歯みがきを雑に行っている
  • 虫歯がある
  • 歯周病がある
  • 最近歯医者に通っていない

2-2.歯垢のセルフチェックに関する注意点

セルフチェックを行うだけで安心していてはいけません。セルフチェックは、あくまでも簡単に調べるためのものであり、治療ではないのです。特に、多数の項目に当てはまる人は、早めに歯医者に相談してください。なお、チェックは厳しく行いましょう。当てはまる項目があるのに無視していては、意味がありません。

3.歯垢の除去について

歯垢の除去について、自分で行う場合・歯医者で行う場合の2つの方法を解説します。注意点も併せてご覧ください。

3-1.自分で行う場合

歯垢の除去を自分で行う場合は、以下のようなものを使って行います。

  • 歯ブラシ
  • 電動歯ブラシ
  • 歯間ブラシ
  • デンタルフロス
  • 歯みがき粉
  • デンタルリンス

通常の歯みがき(歯ブラシ・電動歯ブラシの使用)だけでは歯と歯の間の歯垢が残ってしまいます。歯間ブラシやデンタルフロスと併用しましょう。なお、使用した後は水で十分にすすいでください。

3-2.歯医者で行う場合

歯医者での歯垢の除去は、以下のような方法で行います。自分で行うよりも、確実かつ見えない部分までキレイにできることが特徴です。

  1. 視診によって歯垢の状態をチェックする
  2. 試薬によって歯垢を染め出す
  3. スケーリング:歯の表面やすき間に付着している歯垢を除去
  4. 必要に応じてルートプレーニング:歯周ポケット周辺の歯垢を除去
  5. 視診や試薬使用による最終チェック

3-3.歯垢の除去に関する注意点

歯垢の除去は、歯医者で行う方が確実です。しかし、毎日歯医者に通うことは不可能でしょう。つまり、自分で歯垢除去することと併用することになるのです。歯医者に通っていることで大丈夫だと過信しないでください。正しいブラッシング方法や歯垢を溜(た)めないコツなどをしっかり学び、毎日実行しましょう。

4.歯垢を効果的に予防する方法とは

歯垢は、付く前に予防することが肝心です。効果的な予防法について、詳しく解説します。

4-1.プラークコントロールについて

プラークコントロールとは、毎日の生活に気を付けることで歯垢を付きにくくするという考え方です。基本的には、歯みがきでの正しいブラッシングと食生活を整えることになります。プラークコントロールは、自己管理だけでは完結しません。適切に進めることができているか、定期的に歯医者でチェックしてもらいましょう。

4-2.歯垢の予防にかんして自分でできること

歯垢の予防は、日常生活に気を付けることでも可能です。

  • 食後の歯みがきを丁寧にする(正しくブラッシングする)
  • こまめに鏡をのぞいて歯垢チェックをする
  • だらだらと食べることをやめる(3食規則正しく食事をする)
  • 食後にキシリトール入りのガムをかむ
  • 水分を多めに摂取してドライマウスを防ぐ
  • ストレスを溜(た)めない

4-3.歯医者での予防歯科について

虫歯や歯周病になってから歯医者に行く人も多いことでしょう。しかし、歯医者は特に問題が無い状態であっても予防のために通うことができます。歯医者では、歯の状態をチェックすることで初期虫歯などの早期発見が可能です。また、正しいブラッシング指導や歯垢・歯石のチェック・除去ができるので、いつでも美しく健康な状態を維持できます。もっと予防歯科を活用しましょう。

4-4.歯垢を予防することに関する注意点

自分で歯垢予防をするときには、やり過ぎに注意してください。丁寧なブラッシングはとても効果的な方法です。しかし、やり過ぎて歯ぐきから出血したり歯の表面を削ってしまったりする恐れもあります。自分ひとりでの予防は間違った方法で行っては意味がありません。定期的に歯医者でチェックしてもらいましょう。

5.良い歯医者の選び方を解説

歯垢除去やプラークコントロールを上手(じょうず)に行うには、良い歯医者を選ぶことが大切です。歯医者選びのポイントなど、詳しく学びましょう。

5-1.歯医者選びのポイントを学ぼう

歯垢除去のためには、歯医者に定期的に通うことが望ましくなります。良い歯医者選びのポイントについては、以下を参考にしてください。

  • 歯垢除去など予防歯科に力を入れている
  • 歯科治療の技術力が高い
  • 患者ひとりずつに適した治療を行っている
  • 治療方針の説明がわかりやすい
  • むやみに保険適応外の治療を進めない(患者の意思を尊重する)
  • 通いやすい立地にある
  • 設備・備品が清潔で掃除や整頓が行き届いている
  • ​スタッフが高圧的な態度を取らず親切

なお、当吉松歯科でも、予防歯科に力を入れて患者それぞれに適した口内環境改善を行っています。ぜひ参考にしてください。

5-2.歯垢の除去方法について

歯医者によっても、歯垢の除去方法は異なります。どんな方法で治療を進めていくのかきちんと説明を受けておきましょう。中には、歯垢除去のために必要の無い治療(例:虫歯ではないのに治療をする)を行って保険点数稼ぎをするところもあります。あくまでも歯垢の除去だけをしてもらいたいとの意思表示をしてください。不必要な治療を無理に受ける必要はありません。

5-3.歯垢除去にかかる費用について

歯垢除去にかかる費用の目安は、以下を参考にしてください。

  • スケーリングによる除去1回約30分:3,000円程度(保険適用・3割負担の場合)
  • ループトレーニングによる除去1回約1時間:10,000円程度(保険適用・3割負担の場合)

なお、保険適用外の治療(PMTC:プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)では、全額自己負担となり1回5,000円から20,000円程度です。より美しい仕上がりを希望するときは、歯医者に相談してください。

5-4.歯医者選びに関する注意点

歯医者選びは、ただ近いだけという理由で選ぶと失敗します。多くの人が通うのが面倒だからという理由で、技術力や評判を重視しないものです。しかし、結局は治療方針や結果に満足できず、足が遠のいてしまいます。定期的に通うことを考え、信頼できるところを選びましょう。特に、患者からの評判は必ずチェックしてください。患者に高圧的な態度を取るところは治療に通うのが嫌になり、途中で挫折してしまいがちです。

6.歯垢の除去に関するよくある質問

最後に、歯垢の除去に関するよくある質問に回答します。ほかの人が実際に抱いている疑問をチェックし、参考にしてください。

6-1.歯垢を溜(た)めても死にませんよね?

歯垢が溜(た)まっただけでは、直接の死亡原因にはなりません。しかし、歯垢は歯周病の進行を促します。歯周病が進行すると口内環境が悪化し、歯が抜け落ちるなどのために食べものをうまく咀嚼(そしゃく)できなくなるでしょう。すると、栄養状態が悪くなって感染症や病気のリスクが高まるのです。すぐに生死にかかわらなくても、きちんとケアをしてください。

6-2.妊娠の歯垢の除去で気を付けることは?

妊娠中は、ホルモンバランスが変化し、つわりの悪化など体調不良があると歯みがきが不十分になりがちになります。妊娠中は、意識して歯垢除去に努めるとともに、歯医者での定期検診を欠かさないようにしましょう。なお、受診するときは妊娠中であることを最初に告知してください。胎児に影響が無い範囲での治療を行ってもらえます。

6-3.子どもの歯垢を自宅で上手にケアする方法は?

子どもは、歯みがきを嫌うものです。しかし、歯みがきをきちんとしないと歯垢が溜(た)まり、乳歯の虫歯や歯周病になってしまいます。まずは、親が見本を見せましょう。歯みがきは、親子で同時に行うと子どももストレスになりません。また、歯みがき粉の味は子どもが好きなものを用意してください。歯ブラシも、好きなキャラクターものなどを選べば喜んで歯みがきをする子どもも多いものです。歯みがきは楽しいものだと考えてもらえるように、誘導してください。

6-4.高齢者が歯みがきをしないときのリスクは?

高齢者は、唾(だ)液が少なり、咀嚼(そしゃく)力が落ちます。歯の欠損や体がうまく動かないなどの理由で、歯みがきをしなくなる人もいるものです。しかし、高齢者ほど歯みがきが重要であることを覚えておきましょう。歯垢が溜(た)まれば、味覚障害の原因になって食べる楽しみが減ります。すると、食事をきちんとしなくなって栄養状態が悪化するのです。高齢者にとって、栄養を十分に摂取できないことは寿命を縮める行為となります。自宅でのケアが難しい場合は、歯医者に相談して定期的にケアをしてもらうことも考えましょう。

6-5.歯垢の除去で歯医者に通うペースは?

自宅で適切なケアができている場合は、半年に1回のペースが目安になります。しかし、通常は、2~3か月に1回通うことがおすすめです。こまめに歯医者に通うことは、歯垢の除去のためだけでなく、初期虫歯の発見などにも役立ちます。定期的に歯医者に通うことで、常に良好な口内環境を保つことができるのは大きなメリットと言えるでしょう。

まとめ

今回は、歯垢の除去について詳しく解説しました。歯垢は歯周病が悪化する原因です。なた、見た目に不潔で口臭も発生するため、エチケットとしてもいただけません。歯みがきで正しいブラッシングをする・食生活や生活習慣に気を付けるなど、常に歯垢を溜(た)めないようにしましょう。なお、自分だけでは完全に歯垢を除去することは難しいものです。歯医者に通って、定期的に除去してもらうことで虫歯や歯周病の早期発見・治療にもつながります。いつでも健康で美しい口元を保つためにも、活用してください。


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